富士通が提言、SXと事業成長を両立する「チェンジメーカー」への4ステップ
マイナビニュース / 2024年4月24日 8時47分
外部機関のSX目標を下回っていると回答した組織を業種別に見ると、公共(60%)、資源・エネルギー(55%)、運輸(54%)、メディア(52%)などが上位に。反対に製薬(36%)、流通・小売り(35%)、製造(25%)は低かった。
SXと事業の成長を両立する「チェンジメーカー」の特徴
全体的にSXへの取り組みの遅れがうかがえる調査結果だが、中には事業の成長とSXの具体的な成果を両立している企業が11%(600社中63社)見られたという。富士通はレポートの中でそれらの企業を「チェンジメーカー」と呼んでいる。
チェンジメーカーは13カ国、11業種に分布する。チェンジメーカーはドイツ(24%)やフィンランド(23%)、シンガポール(17%)、スペイン(17%)に多かった。業種別では資源・エネルギー(17%)や医療・ヘルスケア(13%)に多く、製薬(5%)、メディア(5%)、運輸(3%)で少なかった。
「外部のサステナビリティ目標を上回っている」と回答したチェンジメーカーは70%で、その他の組織は18%だった。また、14項目の取り組みで成果を実感している組織は、チェンジメーカーでは平均41%だった。チェンジメーカーは過去12カ月で、特に収益や株価、市場シェアが増加・工場した割合がその他の組織よりも高かったそうだ。
チェンジメーカーのは長期的な視点でSXを推進
チェンジメーカーは、SXの取り組みを推進する主な動機として、ブランドイメージ・評価向上(63%)、社会に良い影響を与える(60%)、地球環境の影響を低減(54%)を挙げた。一方、その他の企業は投資の呼び込み(51%)や事業成長と拡大(50%)を挙げており、より財務的な影響を狙った取り組みが多いという。チェンジメーカーは、その他の企業よりも高い割合で地球環境や社会にポジティブな影響を与えることをSXの動機としている。
チェンジメーカーの78%は「サステナビリティ目標を達成するには、データからインサイトを導き出す能力が不可欠」と回答した。サステナビリティに関するデータの組織内活用の状況を調査すると、チェンジメーカーの44%がレベル4(高度なテクノロジーを取り入れ、相互接続されたデータを活用して未来のシナリオを予測・シミュレートすることで、意思決定プロセスを強化・水準を上げている)に達していた。
さらに、チェンジメーカーは組織の枠組みを超えたデータ活用にも着手しているという。外部組織との連携度合いについて聞くと、レベル3(組織内の企業や自治体との戦略的パートナーシップに加え、業種横断的なパートナーシップにも取り組んでいる)やレベル4(他組織と非常に協力的なエコシステムを形成し、資源やデータの共有を可能にし、共通の価値を作り出している)に達している企業がその他企業よりも多かった。
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