創業90周年のニッカウヰスキー、プレミアムウイスキーでグローバルトップ10を目指す
マイナビニュース / 2024年6月6日 15時36分
こうした、様々なタイプのウイスキーをつくりたいという竹鶴氏の想いを受け継ぎ、1989年にはスコットランドのベン・ネヴィス蒸溜所をグループ会社に迎え、2017年にはおもに大麦焼酎を作っていた福岡県の門司工場で新たにグレーンウイスキーの製造を開始。さらに2018年には、おもに芋焼酎を作っている鹿児島県のさつま司蒸溜蔵でグレーンウイスキーの製造を開始している。
ニッカウヰスキーで作られている様々な原酒を知ってもらうために、2021年から展開されているのが「ニッカ ディスカバリーシリーズ」。2021年は「原料の多様性」、2022年は「酵母の多様性」、2023年は「グレーン原酒の多様性」をテーマにした商品が限定発売されたが、90周年を記念して、2024年に発売される「ザ・ニッカ ナイン ディケイズ」は、その集大成になるという。
「ナイン ディケイズ」は、余市、宮城峡、ベン・ネヴィスのモルト原酒のほかに、西宮、宮城峡で作られたコーンを原料としたカフェグレーンやカフェモルト原酒、さらには門司工場の大麦グレーン、さつま司の大麦グレーンやコーン&ライ麦グレーンを使用。さらに、「ナイン ディケイズ」ということで、10年を単位に1940年代から2020年代まで9つの年代で作られた原酒がブレンドされている。古いものでは1945年に余市で製造されたモルト原酒も使用されており、ピートの強度や樽の種類、酵母のタイプを変えることによって多彩に作り分けられた150種類以上の原酒をブレンド。グレーンとモルトをブレンドするブレンデッドウイスキーは、一般的にグレーンの比率が高いものが多くなっているが、「ナイン ディケイズ」は、モルト原酒の比率が高い、モルトベースのブレンデッドウイスキーとなっている。
「ナイン ディケイズ」の香りから感じられる、アップルパイやレーズンのような濃密な甘さは、おもにシェリー樽の原酒から由来したもの。シェリー樽原酒としては、余市、宮城峡、さらにはベン・ネヴィスのシェリー樽原酒が使用されている。そして、トーストを思わせるような香ばしい樽熟成香は、一般的なアメリカンホワイトオーク、ジャパニーズオークといわれるミズナラ、ヨーロピアンオークなどを使った新樽原酒からのものとなっている。また、ピート由来の穏やかなスモーキーさに加えて、1940年代、50年代、60年代といった古酒が使われていることから、アンティークな家具のような、どこか懐かしいレトロな木の香りが感じられる。
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