アドビ、「PDFの日」イベントでAcrobatのAIアシスタント日本語版の開発表明
マイナビニュース / 2024年6月17日 22時14分
アドビは6月14日、プレスイベント「Adobe AcrobatとPDFの未来」を開催しました。6月15日の「PDFの日」を翌日に控えたこの日のイベントは、Webアンケートから見えたビジネス文書の課題とその解決策としてのPDFの提示、生成AI機能「Acrobat AI Assistant」のデモンストレーション、2024年5月に募集した「私のイチオー業務川柳」キャンペーンの応募結果発表と盛りだくさんの内容となりました。
イベントの最初のブロックでは、アドビ株式会社 マーケティング本部デジタルメディアビジネスマーケティング 執行役員の竹嶋拓也氏が登壇しました。同氏は、2024年1月に施行された電子帳簿保存法の改正、2024年10月に予定されている郵便料金の値上げといったビジネス文書を取り巻く環境の変化を踏まえて2024年4月に実施した、「ビジネスにおける帳票郵送業務に関する調査」の結果を紹介。そこから見えてくる課題に対して、Acrobat/PDFがどんな解決を提案できるかを語りました。
最初に紹介された調査結果は、電子メールでの文書送付に関するもの。パスワードで保護されたファイルを電子メールで送信し、その直後にパスワードをメールで送る、いわゆる「PPAP」でファイルの送受信を行ったことがあるかという質問で、82%がその経験があると回答しています。
この送信方法は、別便で送付するとはいえ立て続けにメールを送ることになりがちで、誤送信に気付いたとしてもパスワードも送られてしまっていることが多くなります。またZIPファイルの暗号化は、現在では必ずしも安全とはいえません。さらには、暗号化ZIPファイルとして送付されたデータはモバイル機器から取り扱うのが面倒と、ダメなところが多いと竹嶋氏は指摘します。
続いて、ビジネス文書のデジタル化が進む中でどんな書類が紙の形で残っているかを聞いています。上位には見積書・請求書、領収書などが挙がっていますが、次の設問としてそれらを紙に印刷して送付する際にPDFなどのデジタルデータでも送っているかを聞いたところ、69.5%がデジタルでも送っていると回答しているそうです。つまり、デジタルで文書を取り交わすことが可能であるにもかかわらず、何らかの理由で紙書類の送付を強いられているということ。こういった点を改善することが生産性の向上につながり、また前述の郵便料金値上げなども考えると紙書類の送付を続けるのはコスト上昇にもつながってしまいます。
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