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「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 1】P-Core&E-CoreとPackageについて

マイナビニュース / 2024年6月29日 12時31分

E-Core

P-Coreもこれだけ中身が一新されている訳で、E-Coreも当然大幅に改良が施された。主要な設計目標はこの3つである(Photo17)。workload coverageやscalabilityはまぁ判らなくもないのだが、VectorのThroughputを倍増させるというのはやはりXeon向けを意識したもの、と考えるのが妥当なのだろう。そもそも現在のE-Coreは2020年にElkhart Lakeに実装されたTremontコアがベースで、

Tremont:Elkhart Lake
Gracemont:Alder Lake/Raptor Lake
Crestmont:Meteor Lake
Skymont:Lunar Lake

と来ているが、Tremont以来AVX512の実装を行っていない(そうした負荷の高い処理はP-Coreに任せることで消費電力と実装面積を削減する)というポリシーがあり、これはLunar Lakeにも引き継がれている。ただそれでもVector Throughputを増やす必要があったという事で、技術的にはAVX512を1cycleで処理できるThroughputを実現するに至っている。

まずFront Eng側。PredictionとPrefetchであるが、随分また派手に強化したものだ、という感じである。

そして次のDecode段が非常に意味深である(Photo19)。Tremont以来、E-CoreのDecodeは3-wide×2構成だった。Hyper-Threading無効時はこれを6-wideとして処理できるし、有効時はThread毎に3-wide構成のDecodeが可能という仕組みだった訳だが、今回×3構成になったというのは、つまり将来はコアあたり3 Threadが有効になるHyper-Threadingが実装される可能性がある事を示唆している。

Lunar LakeはE-CoreはHyper-Threadingが無効化されているが、Sierra ForectではHyper-Threadingが有効化されており、288コアの製品は最大576 Threadとして動作するデモが2023年に行われている事からもこれは間違いない。Sierra Forestではコアあたり2 Threadだが、Sierra Forestの後継として名前が上がっているClearwater Forestでは、あるいはコアあたり3 Thread動作になっていても不思議ではないことをこのDecode段は示唆している。

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