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数千万円の損になることも! 不動産鑑定士が教える『相続税と不動産購入の落とし穴』

マイナビニュース / 2024年7月16日 11時0分

しかし、税理士の先生は税金は専門ですが、不動産の活用については一般の方と比べてすごく知識があるわけではありません。ですので、不動産の活用方法については我々の方で助言させていただいているんです。

━━本書では、不動産売買や相続で陥りがちな落とし穴、メリット、デメリットが多く記載されていますが、 このような本を出版しようと思われた理由を教えてください。

中瀬さん: 不動産売買や不動産相続って、人生で1、2回程度しかないと思うんです。 知識を身に付けていないと、運が悪い場合、質の悪い業者さんに騙されて何百万、何千万円単位で損をしてしまうケースがちらほらあるんですよね。

昨今はネット社会ですので、不動産業界の情報が明るみに出てきましたが、それでも全てが透明化しているわけではなく、まだまだブラックボックス化している部分はあると思っています。そういった情報をまとめた本が1冊あれば、一般の方にも不動産業界のことを知ってもらえますし、安心していただけるのかなと。

ちょうどYoutubeも伸びていましたし、それを書籍化することは一種の社会貢献につながるかなと考え、本を出版しました。
■「相続税対策」と言えば、不動産が1.5倍高く売れる

━━「不動産の購入者が最も陥りがちな失敗」は何だと思われますか。

中瀬さん: 株は、毎日の時価がわかりますよね。一方、不動産は株のようにすぐに時価がわかるようなものではありません。ですので、その物件の価格が割高なのか適正なのかは、専門知識がないとわからない状態なんです。

たとえば収益物件なら、家賃収入ばかり気にして費用については全く知らないまま買ってしまい、 気づいたら家賃収入より手出しの方が多かった…というパターンがあります。

あとは、相続税対策で、「税金対策のために高い物件を買いませんか、これを買ったら何千万円という相続税が圧縮されますよ」と業者に言われることがあります。

でも、適正価格が1億円の物件を「相続税対策になる」という売り文句で1億5000万円で買ってしまい、相続税としては1000万円くらい安くなったけれど、結局はすでに5000万円高く買っていて損している、というパターンがよくあるんです。

泰道さん: 私は業界歴15年ぐらいになりますが、業界の裏側では、「相続税対策と言えば、不動産が1.5倍高く売れる」と言われていたこともありました。相続税対策として1000万円節税できてたとしても、不動産自体を5000万ぐらい割高で買ってしまえば元も子もないのですが、業界では少なくはないです。書籍にちなんで言えば、まさに「悪魔の相続税対策」という感じですね。

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