ウルトラマン大好きなアメリカの監督たちが、日本&特撮への愛を込めたNetflix『Ultraman: Rising』
マイナビニュース / 2024年7月9日 19時30分
Netflixで独占配信中のCGアニメーション長編映画『Ultraman: Rising』は、原点である特撮テレビドラマ『ウルトラマン』(1966年)にオマージュを捧げつつ、いくつもの新しい要素を組み込んで、独自のウルトラマン像を築き上げている。本作でのウルトラマンは「地上に災害を巻き起こす巨大怪獣から人々の幸福を守る巨大なヒーロー・ウルトラマン」という基本的な設定を忠実に守りながらも、ウルトラマンとなったプロ野球選手サトウ・ケンが、とある事件をきっかけに「怪獣の赤ちゃん(エミ)」を育てることになるという、ハートウォーミングなストーリー展開が話題となっている。
『Ultraman: Rising』のシャノン・ティンドル監督とジョン・アオシマ共同監督は、アメリカで数々のアニメーション作品を手がけるクリエイターであると同時に、日本で生まれた『ウルトラマン』の大ファンでもあるという。ここでは、両監督が幼いころに親しんだオリジナル『ウルトラマン』の思い出や、本作の舞台となった「東京」のビジュアル表現についてのこだわり、赤ちゃん怪獣エミの愛らしさの秘密、そして映画の中で特に思いを込めたお気に入りのシーンについてお話をうかがった。
○シャノン・ティンドル監督&ジョン・アオシマ共同監督、『ウルトラマン』は幼い頃からヒーロー
――『Ultraman: Rising』を作り上げられたお二人が、最初に日本の『ウルトラマン』を観たのはいつごろだったのでしょうか。それぞれの『ウルトラマン』の思い出を聞かせてください。
ジョン:私は日本で生まれ、4歳から8歳まで祖父母の家で育ちました。5歳のころだったと思いますが、大好きだった漫画『Dr.スランプ』の中で、主人公のアラレちゃんがウルトラマンの話題を出していたり、科学特捜隊の扮装をしたりしていて、そこから『ウルトラマン』に興味を持ったように記憶しています。ちょうど祖父母の家に、従兄弟が愛読していたウルトラマンの本がいくつかあって、それらを楽しんだり、みんなでウルトラマンごっこをしたり、生活の中にウルトラマンが自然に入ってきました。誰がどのウルトラマンを演じるのかを争ったりして(笑)、幼い頃の楽しい思い出が残っています。
シャノン:『ウルトラマン』を初めてテレビで観たのは6歳のころでした。ある日、テレビのチャンネルを回していると、いきなり目に飛び込んできたのが銀色のヒーローと、巨大怪獣のバトルだったのです。こんな凄い作品、今まで観たことない! と思って興奮しましたね。まだ『ゴジラ』の存在も知らなかったころです(笑)。もうひとつ、アニメのヒーロー『科学忍者隊ガッチャマン』も大好きでした。当時はこれらの作品が日本で作られたものだという意識はなく、ただ「面白い!」という気持ちで観ていました。それからは毎週土曜日、父といっしょに『ウルトラマン』と『ガッチャマン』を観るのが楽しみになりました。
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