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電通デジタルがウランバートルにAI開発の拠点設置 - なぜモンゴルに? 現地で話を聞いた

マイナビニュース / 2024年7月26日 10時0分

そもそもモンゴルは、人口300万人の小さな国です。300万人のうちの800人ですから、その人口比率を日本に当てはめると4万人規模の企業ということになります。日本で4万人企業といえば、その業界の最大手の水準です。市場規模を持っており、自分たちがやりたいこともできるでしょう。そこで私たちの企業も800~1,000名くらいが適切な規模感だと考えています。

――モンゴルにおけるZ世代に、世代の違いは感じますか?

DDAMも新卒はZ世代が中心ですが、やっぱり世代間のギャップを感じますね。私も、最初の頃は「なんでこれやらないの」「なんでこう考えないの」と怒りたくなることもありました。この世代に先入観も持っていましたが、最近は強みも分かってきました。Z世代は、やりたいこと、やりたくないことを自分たちで決められるんですね。私たち古い世代は、良く言えば「何でも頑張ります」という世代だったので。悪く言えば、やらなくて良いことは何なのか、本当にやりたいことは何なのか、その区別があまりついていなかったし、考えてもこなかった。そこに気付かされました。

現代の若手には「極限まで頑張れ」とは声をかけません。「何がやりたいのか」「やりたくないことは何なのか」を丁寧にヒアリングして、やりたい仕事に対してオーナーシップをとって、どんどんやってもらう。そんな工夫をしています。

Z世代は、私たちの世代と比べて圧倒的にスケールが大きい。仕事の技術力から、言語力、趣味なども多彩です。少し見方を変えてみることで、このZ世代に特有の強さが理解できました。

――これから、どんな開発をしていきたいですか?

いま生成AIが世界的にも大きなテーマになっています。研究開発はもちろん、それを応用したソリューション、プロダクトをいかに開発していくか。また、クライアントに届けるまでの仕組みを確立することも大事になります。

DDAMは、グループの中で技術開発の役割を担っていますし、それをメインに考えていくチームですが、DDのパーパスにもあるように、人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える、そんな思いも大事にしています。極端な話、AIは手段に過ぎません。AIを作ることを目的にせず、社会の人に感動してもらい、喜んでもらう、そんな部分を常に意識しながら今後も活動を続けていきます。

ところで、なぜモンゴル人は数学に強いのだろうか? アマルさんによれば、モンゴルには日本のような部活動はないという。「その代わり数学の部活があり、数学に特化したクラスがあります。数学に関する国内大会も盛んで、日本の高校球児が甲子園を目指すような感じで、たくさんの高校生が数学の全国大会を目指します。私の祖父の前の時代からそうなので、相応の歴史はあると思います」と教えてくれた。

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