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大河原克行のNewsInsight 第307回 シャープ再建を託された沖津雅浩社長、「必達を誓う」黒字化と成長の方策

マイナビニュース / 2024年7月17日 19時12分

画像提供:マイナビニュース

シャープの沖津雅浩社長兼CEOは、7月16日、大阪府堺市のシャープ本社において、6月27日に社長に就任して以来初となる記者会見を行った。沖津社長兼CEOは、「社長として、最も成し遂げたいことは、『シャープらしさ』を取り戻すことである。これが私に課せられた一番のミッションである。シャープは、他社に真似される商品をつくることで、お客様からの評価を得てきた。コロナ以降、以前に比べて新しい商品が出ていないことは反省しなくてはならない。中期経営方針のなかで、『シャープらしさ』を取り戻していく。現状に満足せずに、スピード感を持って取り組んでいく」と宣言した。

ここ数年、「シャープらしさ」が失われていたことの最大の要因を「業績悪化にある」とし、「責任は経営の問題であり、事業をやっているメンバーもよくない状況にあった。まずは黒字化しないと『シャープらしさ』は取り戻せない。黒字化しなければ、『シャープらしさ』が戻ったといっても、誰も同意してくれない。ただ、『シャープらしさ』は、1年程度で、簡単に戻るものではない。ブランドと一緒で、落ちるときはすぐに落ちるが、戻すには時間がかかる。私の後任や、その先の後任によって、『シャープらしさ』をきちっと戻すことにつなげたい」と述べた。

さらに、「従来は、商品と部品のスパイラル構造がシャープらしい戦略だといっていたが、時代が変化して、いまはスパイラル構造ではない企業のほうが成功している。アップルは工場を持たずに成功し、ソニーやパナソニックもパネルを作らずにテレビ事業をやっている。『シャープらしさ』を守るには、時代の変化に応じて早く決断し、方向転換することが大切である。しがみついていると出遅れて業績が悪化する。流れを先読みして、変化に早く対応する。ただし、昔のシャープに戻るのが『シャープらしさ』ではない。いまの環境に応じた『シャープらしさ』があると考えている」とした。

一方、「重要なことは、私がブレないことである。計画を立てたら、突発的なことがない限り、ブレないことが重要である。発言したことや、決めたことは、経営陣だけでなく、社員全員が責任を持ち、ブレないことを期待している。言ったことをすぐに変えることは駄目である。私は、副社長になるまで、1回言ったことは曲げなかった。また、人を公平に扱い、人に信頼されることが必要である」とし、「2024年度の最終利益50億円の黒字化は、必ず達成することを誓う。全員で2024年度の正念場を乗り越えたい」と述べた。

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