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謎のままだった「dynabook X CHANGER」のキーボード、チューニング結果はどうなった

マイナビニュース / 2024年8月2日 6時0分

かくして2mmキーストロークのフィーリングは決まり、法人向けでは1.5mmと2mm、そして個人向けでは2mmストロークのX CHANGERが用意された。

しかし、気になる点が1つ。従来のdynabookラインナップで一般的だった1.5mmキーストロークから0.5mm増えた一方で、法人向けdynabook X83 CHANGERの1.5mmキーストロークモデルと2mmキーストロークモデルの本体厚さの違いは0.2mmにとどまっている。0.3mmはどこに消えたのか? 7月のインタビューでは0.3mmの行方について「チューニング途上なので明らかにできない」としていた。

製品が完成した今、中村氏は「設計の許容範囲や安全性などを確認しながら、いろいろな箇所のマージンを削減して」0.3mmを削っていったと教えてくれた。「例えば、製品の下部がどんどん細くなっていく部分など、そこからマージンを削る作業を行いました」(中村氏) なお、2023年7月に「明らかにできない」としたのは、安全性や性能評価を実施中だったからという。

となると、「いかにして安全性を確保しながらマージンを削減していったのか」が気になる。これについて中村氏は、設計段階でのマージン削減は誤差の範囲を超えないように注意深く計画したと説明する。設計が完了し、製造過程に問題がないことが確認できた後、さらに何万回ものテストを経ても問題がないことが確認できたとき、ようやく製品としてリリースできることになる。

なお、1.5mmキーストロークモデルと2mmキーストロークモデルとでは、液晶ディスプレイパネル周辺とキートップの距離とマージンを確保するために、キーボード全体で場所を変更している。この変更でキーボードが液晶ディスプレイパネルのエリアへ完全に収まるようになり、必要なマージンを稼ぐことができたと中村氏は説明している。「2mmキーストロークを実現するためには、このような細かな部分まで考慮して調整する必要がありました」(中村氏)

○複雑怪奇なラインナップはどうなる?

ちなみに、法人向けdynabook X83 CHANGERのラインナップではキーストロークで1.5mmと2mmを用意していたが、個人向けのdynabook X CHANGERでは店頭モデルが2mmのみ、そして、Webモデルでは1.5mmのみとなっている。

この理由について武田氏は「店頭では新しさを求める声があり、2mmストロークのモデルが好評でした」とした上で次のように理由を説明する。「Webでは企業向けの購入者も多く、1.5mm(キーストローク)のモデルが慣れ親しまれているため、その選択肢を提供しています」(武田氏)

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