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大河原克行のNewsInsight 第311回 国内外でナンバーワンを追う、パナソニック冷凍冷蔵ソリューションの大泉拠点

マイナビニュース / 2024年7月31日 17時48分

パナソニック コールドチェーンソリューションズ社 副社長兼コールドチェーン事業部長の土屋康之氏は、「海外でパナソニックのCO2冷媒が高い評価を得ており、とくに欧州市場で高いニーズがある。現状は日本で生産し、輸出をしているが、この体制では追いつかなくなった。そこで欧州での生産を開始する。さらに詳細なシナジーについてはこれから検討をしていく。今後は、ハスマンとの連携により、ショーケースと冷凍機のセットで、グローバルCO2冷媒のナンバーワンを目指す」と述べた。

パナソニックのコールドチェーン事業の強みは、ショーケースと冷凍機の両方を製造、販売し、店舗コントローラにより、それぞれを最適な状態に調整して稼働させるトータルソリューション提案が行える点に加え、ナノイーXを搭載したスーパーショーケースをラインアップしている点、CO2冷媒用ノンフロン冷凍機を提供できる点にあるという。さらに、無人受け渡しやセルフレジなどの非対面での接客が可能なスマートショーケースの開発や、集合住宅向けの冷凍冷蔵宅配ボックスにも取り組んでいるという。

加えて、小規模な企業でもレトルト食品を作ることができる小型高温高圧調理機の「達人釜」、厨房で再加熱用として利用する業務用マイクロウェーブコンベクションオーブン、冷凍食材を高品質で解凍できる解凍保冷庫なども製品化している。

さらに、現在は、ソリューションサービスにも注力。日本では店舗向け遠隔データサービス「エクスーガエスクーボ」、オセアニアではショーケースの遠隔監視を行う「Case Connect」、米国では大型スーパーマーケトットのショーケースの遠隔監視を行う「Store Connect」および小型フォーマット店舗向けの「One Connect」を提供している。「今後は、グローバルで接続することで、様々な顧客のデータを解析しながら、新たな事業につなげたい」とした。

コールドチェーンソリューションズ社の主要開発、生産拠点となるのが、群馬県大泉の大泉拠点である。敷地面積は約79万平方メートルで、東京ドーム17個分の広さを持つ。現在、4200人が勤務している。

もともとは、戦前となる1942年に、中島飛行機小泉製作所が開設された場所で、零戦の製造などを行っていた。1945年に米軍が駐留し、1959年に米軍から返還された際に、三洋電機の東日本エリアの製造拠点として、東京三洋電機をこの地に設立。1986年には三洋電機と東京三洋電機が合併。2012年に三洋電機がパナソニックグループ入りし、新たな拠点としてスタートを切った。現在は、コールドチェーン事業のほかに、パナソニック空質空調社の設備ソリューション事業の拠点にもなっている。

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