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大河原克行のNewsInsight 第311回 国内外でナンバーワンを追う、パナソニック冷凍冷蔵ソリューションの大泉拠点

マイナビニュース / 2024年7月31日 17時48分

トップ、ボトム、バックの3種類の筐体を、フレームをもとに組み合わせることになる。工程の最初では、本体を寝かせた形で組立を行い、熱交換器やファンなどの下回りの部品を取り付けた後に本体を起こして、各種部品を組み込む形になる。REシリーズの生産開始にあわせて、低床や上部スペースの変更などに最適な生産方法を取り入れてるほか、ビスが少なくなり、作りやすくなっているという。

側板についても顧客の要望に応じて、形状を変更したり、ガラスを使用したり、パネルの色を変えたりといったことが行われ、なかには片方だけ取り付けたりといったこともあるという。側板は重量が約20kgに達するため、吸盤付きのアームロボットを使い、作業者への負担を減らしている。最後にガラスや棚などの部品を取り付けて完成させる。

また、冷凍冷蔵ショーケース向けのハイブリッド生産ラインを3本構築し、同一ラインで多機種の製造を可能にしている点も特徴だ。ショーケースは、機種ごとに搭載部品や作業工程などが異なるため、それぞれに最適化したラインで生産していたが、ハイブリッド生産ラインでは、複数の機種を生産できるため、繁忙期に活用するなど、需要変動にあわせた生産が可能になっている。

特注機種構成の生産ラインでは、従来は、組み立てるショーケースの台車と、組立部品が置かれた台車を手で押しながら作業を行うスタイルだったが、現在では、AGVを導入し、組立製品と部品台車が並行して移動し、組み立て作業を行うようになっている。

組み立てが終わると、検査工程に入る。電流値検査や外観検査、LEDによる照明点灯検査などのほか、冷凍機を内蔵したショーケースは、工場内で全量の稼働検査を実施。冷凍機を外部接続するものは、冷凍機と接続できる場所に移動させて検査する。そののちに梱包し、出荷することになる。

また、大泉拠点の広大な敷地には複数の建屋があるため、それらの建屋に部品を搬送するための自立走行型無人搬送車「MAMORU」を導入。従来は、フォークリフトで運んでいたために免許を持っている人に運転が限られていたが、無人搬送車では、人やトラックが通る屋外の道路を自動で走行することができ、省人化にも貢献している。

なお、大泉拠点のなかには、CCSトレーニングセンターを設置している。社員や委託会社、施工会社、代理店を対象にコールドチェーン製品の知識や技能の習得の場として利用。新入社員への教育や、技術伝承のための取り組みも行われるという。

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