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大河原克行のNewsInsight 第311回 国内外でナンバーワンを追う、パナソニック冷凍冷蔵ソリューションの大泉拠点

マイナビニュース / 2024年7月31日 17時48分

コールドチェーン事業の始まりは、旧三洋電機で、1960年にアイスクリームストッカー「SCR-040」を開発、販売したことである。アイスクリームの保存に必要なマイナス16℃以下の低温を、冷蔵庫用の高性能コンプレッサーと精密な自動温度調整器との組み合わせで実現した。対面販売からセフル方式の買い物スタイルを提案した商品ともいえ、同年10月には6000台を完売し、翌年には3万台を販売する大ヒット商品となった。

また、1963年には米ウェーバーと大型ショーケースに関する技術提携を行い、1964年にはエアカーテン方式スーパーショーケースを発売し、ショーケースを何台でも連結できるモデルを日本で初めて商品化した。今年は、ショーケース事業を開始してから60周年の節目にあたる。

さらに、1984年には氷温ショーケースの第1号商品を発売。2010年にはCO2冷媒を使用したノンフロン冷凍機を発売。スーパーやコンビニエンスストアのほか、食品工場や冷凍冷蔵倉庫にも導入され、2024年5月には、CO2冷媒採用ノンフロン冷凍機の累計出荷台数が2万5000台を突破した。現在、小型ショーケースのノンフロン化を推進しているという。2016年には米ハスマンを買収して海外事業拡大の足がかりを作った。
○大泉拠点の製造工程、詳しく見てみる

コールドチェーンソリューションズ社の大泉拠点における製造工程では、一品一葉のモノづくりが行われている。

源泉工程となる板金加工では、曲げ加工で1日8000枚の生産能力を持つほか、レーザー複合機による大板ネスティング工法を採用し、小型部品などを対象に24時間の板金加工が行える体制を構築しているという。

曲げ加工が終わった板金は塗装工程に入り、まずは洗浄して乾燥。塗装ブースのなかで塗料を吹き付けたあとに190℃の温度で焼き付けを行い、検査機や目視で仕上げの確認を行う。塗料は48色の粉を混ぜ合わせて作り出す。7~8割が白塗装だが、納入先のコーポレートカラーなどにあわせた塗装も行う。塗装が終わると、天面や背面部分を加工し、発泡工程で断熱材を注入する。

組立工程では、全体の約70%を占める標準機種構成による生産ラインと、ニーズにあわせてサイズを1cm単位で設計する特注機種構成があり、それぞれが独立した形で生産を行っている。多段形と平形は別々のラインで作られており、9月~11月の繁忙期には1日100台の生産規模になるという。

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