日本IBM、全社的なAI本格活用を支援する「デジタル変革のためのAIソリューション」
マイナビニュース / 2024年8月8日 18時35分
日本IBMは8月8日、オンラインでビジネスにおけるAI活用を加速する包括的なフレームワークである「デジタル変革のためのAIソリューション」に関する記者説明会を開催した。
生成AIは夢物語ではなくなった
同ソリューションは、日本IBMが今年3月に発表した「IT変革のためのAIソリューション」を拡張し、IT変革だけでなくビジネス変革を含む全社的なデジタル変革におけるAIの実用化を加速するものとなる。
日本IBM 執行役員 コンサルティング事業本部 ビジネス・トランスフォーメーション・サービス事業部長兼最高情報セキュリティー責任者の川上結子氏は「もはや生成AIは一過性のトレンドではなく、ROI(投資対効果)は急速に向上している。昨年、生成AIに対する期待は懐疑的な部分があった。しかし、今年に入ってからは確信に変化しており、夢物語ではなくなっており、ROIは13%から31%に急上昇している。これだけの価値を生むものを使わないわけがなく、企業にとって必要不可欠になっている」と強調した。
企業では、生成AIの本格活用により企業価値の向上を目指しているが、そう容易いものではないのは自明だろう。この点について、川上氏は3つのポイントを示した。
1つ目は個別分散的のみならず部門・ビジネスを横断して本格的に取り組むこと。2つ目は自社・業界など独自データを活かすための高度なAI活用とし、3つ目はAIスキルの獲得を促進して、テクノロジーやノウハウが全社的に行き渡る仕組み・環境を整備していくことを挙げている。
また、全社的なアプローチに向けて同氏は非コア業務などの低リスク領域で効率化の機会を探索する「実験的アプローチ」と、コア業務をはじめ高リスクだが本格的な変革には不可欠かつ重要なビジネス機能を強化する「重点的なアプローチ」の両輪で進めていくことの重要性を説いている。
こうした、AIの本格活用を支援するため、同社ではフレームワークとしてデジタル変革のためのAIソリューションを提供するというわけだ。川上氏は「全社的な活用に向けて企業のニーズに応じた領域から着手が可能。ビジネス変革とIT変革の両面で全社的なデジタル変革におけるAIの実用化を加速できる」と話す。
4つのコンポーネントで構成する「デジタル変革のためのAIソリューション」
新ソリューションは「AI活用プラットフォーム」「AI戦略策定とガバナンス」「ビジネス変革のためのAI」、そして今年3月に発表したIT変革のためのAIの4つのコンポーネントで構成。
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