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Ryzen 9 9950X & Ryzen 9 9900Xを試す - Ryzen 9000シリーズ全モデルでZen 5を改めて詳細評価

マイナビニュース / 2024年8月14日 22時0分

これはHasinghについてもいえる。1Tでの成績を見るとRyzen 9000系はほぼ横並びになっており、Intelと比べて圧倒的に高い性能なのに、MTだとIntelと並ぶ(除SHA-512)というのは、これもメモリ帯域のネックの可能性が高い。

Financial Analysis(グラフ117~119)はDhrystone/Whetstoneと似た傾向になっている。3つともMT+MCで最高速なのはRyzen 9 7950Xであるが、Ryzen 9 9950Xも僅差でこれに続いているという感じになっているが、1TではRyzen 9000系がRyzen 7000系を明確に凌いでいる。要するに消費電力をRyzen 7000シリーズより若干控えめにすることで、同程度の性能に留める代わりに効率を改善する、というスタンスをRyzen 9 9900X/9950Xで取った結果がこのスコアという訳だ。

それでも性能が大幅に向上する場合がある。Scientific Analysis(グラフ120~122)のGEMM MT+MCでは、ダブルスコアとは言わないまでもRyzen 9 9950XがRyzen 9 7950Xの60%近く性能を引き上げているのは、FPUの強化が主な要因だろう。MT+MCだけでなく、1Tの場合でもRyzen 9000系はRyzen 7000系から5割増し程の性能になっている。

FFTはメモリ回りがボトルネックなのか、そこまで性能差が無いが、N-BodyではGEMM並の性能差が再び示されている。要するに演算性能そのものは確かに向上しており、ただしアプリケーション性能は? というとメモリの利用仕方次第というあたりだろうか。

グラフ123~126がImage Processingである。生データは相変わらず見にくいので、相対性能を示したのがグラフ125・126を見て判断すると、こちらはIPCの向上が功を奏しているようで、MT+MCと1Tの両方のケースで明確にRyzen 9000シリーズは大きな性能向上を示している。判りやすいのは1Tの方だと思うが、MT+MCでもRyzen 9 9900X/9950Xの性能はRyzen 7950Xと、多くの場合はCore i9-14900Kを上回るスコアになっており、これはIPCの向上を裏付けるものになっている。1Tの場合もそうで、低いもの(例えばMarvling)ではRyzen 9000シリーズの伸びは11%台だが、高い物(例:Blur)では4倍近い性能向上になっているあたりは、圧倒的とすらいえる。

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