1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

Ryzen 9 9950X & Ryzen 9 9900Xを試す - Ryzen 9000シリーズ全モデルでZen 5を改めて詳細評価

マイナビニュース / 2024年8月14日 22時0分

さてここからは前回省いたCache&Memory Latency(グラフ135~140)を。今回Memory周りしか性能が変わらなかったので、1Tは省きMT&MCのみとした。また時間(ns)ベースの結果は省き、サイクル数(cycle)ベースの結果のみとしている(Memory Latencyはcycle数で数えるとおかしくなるのでnsベースの結果が必要だが、Memory Latencyは今回対象にしていないため)。

さてまずGlobal Data Memory、要するにData Cache側のPathである。Sequential(グラフ135)を見ると、L1/L2/L3がRyzen 7000シリーズとRyzen 9000シリーズで同じままに見える。In-Page Random(グラフ136)とFull Random(グラフ137)では、なぜかRyzen 9 9700Xのみちょっと早めにLatencyが増加する(16MBあたりからなので、L3の範疇だ)のが気になるが、それ以外は大きな差が見られないというか、Ryzen 9 9700X以外についてはこのL3領域のLatencyが若干ながら減っており、少しアルゴリズムを改善したことが見て取れる。またL2の入りに関してもSequentialでは差が無いが、In-Page Random/Full Randomでは僅かながらLatencyが減っているが、これは誤差の範囲かもしれない。

ではInst/Code Memory、つまりInstruction Cacheの側のPathはどうか? ということでSequential(グラフ138)を見ると、L1~L2では当然ながら差が無い。ところがL3に関しては、Ryzen 9000シリーズは揃ってかなり大きいLatency(60cycle後半)になってるのは、何か違いがありそうだ。この辺は後程RMMAの所であらためて説明したい。

一方In-Page Random(グラフ139)とかFull Random(グラフ140)ではRyzen 9000シリーズの傾向が明らかに異なる。判りやすいのはIn-Page Randomで512KB~、つまりL3に入った領域であるが、ここがL2並みの低いLatencyが維持されている(といっても微妙に増えてはいる)のは、キャッシュ管理のアルゴリズムが何か変わったのだろうか? 外部から見ると16-Way Associativityという形でRyzen 7000シリーズと特に違いはないのだが、何かしら手が入っている様だ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください