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リメイク版『SILENT HILL 2』を4時間プレイ! サイコロジカルホラーの傑作はどう生まれ変わった?

マイナビニュース / 2024年8月21日 16時0分

たとえば、原作の制作時には、お金がなかった。ベースが買えなくて、「Theme Of Laura」には、実はベースではなく、ギターのチューニングを下げてベース音として使っているんです。そういうギリギリの制作環境でも、いいものを作りたい、尖ったものを作りたいという気持ちがあった。

でも、今回のリメイクを作るときには、そういった当時の気持ちや葛藤なんか忘れちゃってて。この曲どうやって作ったんだろうとか、自分との問答がすごく苦しかったですね。とはいえ、このような形でお送りすることができてうれしいです。

伊藤氏:2019年ごろに岡本さんからリメイクに参加してくれないかと打診された時点では断ろうと思いました。オリジナルをいじる必要が全くないと思っていたんです。ただ、全く違う方向性になってしまうよりは、原作のストーリーテリングや体験の核だけは引き継いでもらうために、参加することにしました。

岡本氏:伊藤氏、山岡氏ともに非常にクリエイティビティが高いため、実はプロジェクト開始時点では、ゼロベースで完全新作としての『SILENT HILL』を作ることも議論したんです。クリーチャーのデザインを全て一新するアイデアも出ました。

伊藤氏:最終的には原作を尊重する形でリリースすることになりましたが、原作をまだやったことのないプレイヤーに対して、原作のインパクトを当時よりもさらにブラッシュアップした形で伝えるという、個人的に目指していた目標は達成できたと思います。

岡本氏:『SILENT HILL 2』は非常に長く愛されてきたタイトルで、ファンの考察も盛んなタイトルです。オリジナルに携わったお2人の参加によって、作品世界について深く掘り下げながら作ることができたのは、作品にとって非常にプラスでした。

――リメイクで新たに書き下ろされた楽曲はありますか?

山岡氏:全曲作り直しています。すべて合わせると9時間超。リメイクを原作に忠実に作るのは、ある意味、簡単なんです。20年以上前の音楽が今も愛されているのは、それはそれでうれしいんですけれども、シリーズファンにも、新しく知る人にも伝わる感動や興奮を描ければと思い、オリジナルにあったパートを使いつつ、新たなサウンドを作りました。

――クリーチャーにはどのような変更が加えられていますか?

伊藤氏:全く新しいクリーチャーではなく、原作のクリーチャーに微妙な違いを加えて、バリエーションを増やしています。ちなみに数体、ある人物のストーリーを踏まえて、オリジナル版で「こうしたら良かったのに」という思いがあった部分について改変を加えたクリーチャーがいます。プレイしていただければ原作との違いがわかると思うので、その違いを考察していただくのも今回の楽しみの1つとなっています。

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