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『光る君へ』第31話、『源氏物語』の爆誕に視聴者最注目 画面注視データを分析

マイナビニュース / 2024年8月25日 6時0分

「道長は中宮大夫を務めて従二位となった。俺もたまたま、中宮大夫であったゆえ位を上げてもらえただけだ」斉信は公任の自尊心を傷つけぬように説いた。「お前を中宮大夫にしたのは、道長であろう。娘のことをお前に託したということだ」公任を得心させられなかった斉信は「まあまあ、まあまあ、まあまあ」と、場をつなごうとするが、「何がまあまあだ」と、公任は冷たい。「内裏にお前がおらぬと調子が出ぬ。出仕してくれ」「誰かに頼まれたのか?」「俺の気持ちだ」そんなやりとりをしていると、「大納言様がお見えでございます」と、敏子が再び現れた。後ろには実資の姿があった。「これは、不思議な眺めにございますな」実資は斉信を認めそう言った。「私どもはもとより仲間でございますゆえ」斉信が答える。

「実資殿、何かお急ぎの御用でも」公任が実資に視線を向ける。「左大臣様は長く中宮大夫を務められた末に、従二位になられた。こたびも、中宮大夫であられた斉信殿が従二位になられただけ」実資は先ほどの斉信とまったく同じ口上を述べた。「今、それ私が申したところでございます」斉信と実資はそろって気まずい顔をする。「内裏に公任殿がおられぬと調子が出ぬ」「あっ、それも今私が…」「ああ、そう…」ますます空気が重くなった。たまりかねた公任が、「誰かにお頼まれになったのですか?」と、助け船を出したが、「いや、私の気持ちである」という実資の返答で、もはや収拾がつかない。

「ああ…会いに行くなら今ですぞ。間もなく、学びの会が始まりますゆえ」公任は思い切り話を逸らすと、「では、これにて」と、実資はそそくさと立ち去った。「今のは何だ?」呑み込めない斉信は尋ねた。「実資殿も、隅に置けぬのだよ」公任の意外な答えに、「えっ、そうなのか」と、斉信は驚いた。廊下を歩く実資を、御簾の中からあらわれた女房が誘惑してきた。「今日は忙しいゆえ」実資は言葉では拒んでいるが、女房に手を引かれるままに、2人は御簾の奥へと消えていった。

○「3人の組み合わせが新しくて面白い」

ここは、お笑いのプロ2人に挟まれる公任と、堅物で知られる実資の女性好きな一面に視聴者の注目が集まったと考えられる。

この時点では、斉信は従二位、公任は正三位。現時点での位は斉信が上となったが、のちに公任も従二位に昇叙し、1009年には2人そろって権大納言となる。ムーディーな音楽と共に女性としけこんだ問題の実資だが、この頃すでにワンランク上の正二位。まじめで堅物のイメージが定着している実資ではあるが、『古事談』には道長の五男である藤原教通と遊女を巡って争ったエピソードが伝わっており、実は女好きな一面があったようだ。

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