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大河原克行のNewsInsight 第318回 「ピンチはチャンス」 キングジムの新社長、ファイル需要激減に新たな挑戦

マイナビニュース / 2024年9月2日 15時58分

人的資本では、「キングジムと社員がともに成長し、挑戦し続ける組織を目指す」とし、DE&Iの推進や、新たなプロフィットシェアリングの仕組みも導入する。

「キングジムの社員は真面目で、素直で、会社想いの社員が多い。これは強みである。働きがいのある会社にしていきたい」と述べた。

サステナビリティでは、独創的な商品の開発による社会貢献、環境への配慮、多様な人材の活用推進、ガバナンスの充実の4つのマテリアリティを掲げ、「社会とともに持続可能な発展を目指し、SXに取り組んでいく」と語った。

○文具業界のみならず、異業種やAIベンチャーとも価値創造

木村次期社長は、「キングジムは、もっと危機感を持って、スピードをあげて、バイタリティを持っていかなければならない。文具業界だけを見るのではなく、異業種やAIベンチャーなど、もっと広く社会を見て、お客様に対して新たな価値を創造していくことが必要である。キングジムならばできる」と、今後の変革に強い意志をみせた。

一方、宮本社長は、「経営に対する意欲はあるが、キングジムは70歳が社長の定年である。業績が芳しくないことによる引責辞任ではない」と笑わせながら、「初めて創業家以外から社長が就任することにより、ファミリーカンパニーから、真のパブリックカンパニーに脱皮することになる。私は健康ではあるが、一歩身を引いた形で、出しゃばらず、控えめに、老害と言われないように気をつけながら会長の職務を全うしたい」と述べた。

2024年8月に発表した第11次中期経営計画の策定にも、宮本社長は関与しなかったという。「むしろ策定プロジェクトには入らないほうがいいと考えた。長年の経験はあるが、過去の成功体験が問題になるといったことが起きてはならない。未来のことを考えるプロジェクトである。未来を見通せる人がやるべきである」とし、「デジタル、デザインというのは、モノづくりにこだわってきたキングジムとしては寂しい部分もあるが、それは時代の変化であると理解している。変わらなければいけない時期に来ている。いい内容だと思っている」と、新たな中期経営計画の内容を評価した。

木村次期社長については、アスクルでLOHACO(ロハコ)を立ち上げ、ECマーケティングを推進したほか、海外デザイナーとのネットワークによりアスクルオリジナル商品などを開発してきた経緯を紹介しながら、「長年、商談相手としての付き合いがあった。ハードネゴシエータであり、メーカーとしては大変であったが、優秀で、しっかりとした考え方を持っており、理路整然としている。素晴らしい人材であり、こんなに頭の切れる人は見たことがない。三顧の礼を尽くして迎え入れた逸材である。私より優秀な人材。自信を持って新社長を紹介できる」と発言。「女性活躍の模範となってほしい。社員が目指すことができる存在である」とも語った。
(大河原克行)



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