産総研とEUV研究で連携、前工程から後工程まで半導体技術開発で日本との関係性強化を図るIntel
マイナビニュース / 2024年9月3日 18時46分
インテルは「技術とビジネスをつなぎ社会を前進させる」をテーマとする「Intel Connection 2024」を9月3日と4日に開催している。初日の基調講演では、「AI Everywhere, The New Chapter」と題して、AIの進歩に欠かせない半導体技術を今後も発展させていくために、日本での取り組みを強化していく姿勢を見せた。
順調に開発が進むIntel 18A
Intelは現在、4年間で5つのプロセスノード(4Y5N)の実現を目指し、急速にプロセスの微細化を進めている。すでに3世代目となるIntel 3(3nmプロセス相当)は量産を開始済み。次世代のIntel 20A(2nmプロセス相当)も製造準備を完了し、5世代目となるIntel 18Aについても自社開発のAI PC向けプロセッサ「Panther Lake」(開発コード名)およびサーバ向けプロセッサ「Clearwater Forest」(開発コード名)を使ったOSの正常起動が確認されるなど、順調に開発が進んでおり、2025年上半期には外部顧客の製品もテープアウト予定であるとする。
このIntel 18Aについて同社は、「PPA(Power-Performance-Area)の観点から最先端のプロセス技術」と表現。PDK 1.0のリリースなども含め、プロセス技術のみならず、設計を含めたトータルでの開発環境が整いつつあることを強調した。
量産に立ちはだかる課題突破の鍵を握る日本のエコシステム
こうしたプロセスの微細化は、いわゆるムーアの法則を維持するための重要な要素となってきたが、近年は微細化の物理限界の見えてきたこともあり、性能向上に向けて、新たな材料や技術の導入などが進められるようになっている。Intelの上級副社長 ファウンダリー技術開発本部 技術研究・外部研究開発連携 ジェネラル・マネージャーのサンジェイ・ナタラジャン氏は、「半導体が量産に至るまでに、基礎研究から社内R&Dに至る際に生じる障壁、いわゆる“Gap1(ギャップ1)”はこれまでもよく知られていたが、そこは世界各所で対処が進められてきた。しかし、近年は社内の試作から工場での量産に至るまでに生じる障壁“Gap2(ギャップ2)”が問題になってきている。この課題に対しては、半導体業界全体で協力して解決していく必要がある」と、問題の解決には多くのコラボレーションが重要となることを強調。今回の来日には、インテルファウンドリとして、日本のパートナーとの協力を推進していく役割を果たすためという側面もあるとした。
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