1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

ヒートポンプを支える技術 - インテリジェントパワーモジュールのすべて

マイナビニュース / 2024年9月5日 7時20分

画像提供:マイナビニュース

ヒートポンプ市場の成長

ヒートポンプは、効率がよく環境に優しい暖房を提供する実証済みの方法です。これは持続可能な暖房を目指す世界的なトレンドの原動力であり、排出量の少ない電気で稼働します。エネルギー効率は、従来のボイラーや低排出水素、その他の再生可能および従来の建築システムと比較してヒートポンプを評価する際の重要な要素です。

ヒートポンプに切り替えることで、欧州連合(EU)は暖房用の天然ガスの使用量を大幅に削減できる可能性があります。また、ロシアとウクライナの紛争が続いているため、天然ガスの価格が高騰している事実も、この状況を一層深刻にしているかもしれません。2021年におけるヒートポンプの世界販売成長率は15%を超えており、これは過去10年間の成長率の2倍です。EUでの売上高は35%増という驚異的な伸びを示し、これが事業拡大の大きな要因となりました。

2021年から2026年までのCAGR(年平均成長率)は9.5%と予測され、世界のヒートポンプ市場は、2021年の当初の売上高532億ドルから、2026年までに835億ドルに拡大すると予想されています。EUにおけるヒートポンプの設置台数は、2021年から335%という大幅な伸びを示しており、2030年には670万台を超えると予測されています。IEAのレポートによると、ヒートポンプの設置台数は、2020年の1億8,000万台から、2030年までに全世界で約6億台になると予想されています。
ヒートポンプの効率を高めるパワーモジュールの重要性

ヒートポンプは、冷房と暖房の両方に使用される多機能でエネルギー効率の高い技術です。ヒートポンプは逆止弁を使って冷媒フローの方向を変えることができ、家を暖房したり冷房したりできます。このプロセスでは、空気が蒸発器コイルを通過し、空気から冷媒への熱エネルギーの伝達が促進されます。熱エネルギーは冷媒内で循環し、コンデンサコイルを通して放出されます。その間ファンがコイルに空気を吹き付けます。このプロセスでは、以下の図1に示すように、ある場所から別の場所に熱エネルギーが転送されます。二酸化炭素の排出がない未来に向けて、効率的なモータ制御機能を備えたパワー半導体の需要が高まっています。システム全体のサイズとコストを抑えながら、同時に効率を高めることが重要です。

コンプレッサとポンプに対する新しいエネルギー効率規制が導入されて、電子制御モータの組み込みが必要になり、パワーエレクトロニクス設計者にとってさらなる障害となっています。クーラーにインテリジェントパワーモジュール(IPM)技術を搭載したインバータシステムを使用すると、インバータのないシステムに比べて消費電力を30%低減できることが広く知られています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください