服部潤、バラエティナレーター界に抱く危機感と期待 『水曜日のダウンタウン』を低トーンで読む理由
マイナビニュース / 2024年9月18日 6時0分
●テレビのナレーションが「楽しくて!」
注目を集めるテレビ番組のディレクター、プロデューサー、放送作家、脚本家たちを、プロフェッショナルとしての尊敬の念を込めて“テレビ屋”と呼び、作り手の素顔を通して、番組の面白さを探っていく連載インタビュー「テレビ屋の声」。今回の“テレビ屋”は、『水曜日のダウンタウン』(TBS)、『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日)など、数々のバラエティ番組でナレーターを務める服部潤だ。
各局を股にかけ、その声を耳にしない日はないほどの活躍だが、四半世紀にわたりバラエティを内側から、かつ完成した番組を最初に見続けてきた中で、どのような変化を感じているのか。そして、今や名刺代わりになっているという『水曜日のダウンタウン』において、独特の低いトーンで読むようになった理由とは――。
○運命を決めた佐野元春コンサート
――当連載に前回登場した『新しいカギ』『FNS27時間テレビ』のフジテレビ田中良樹さんが『関ジャニ∞クロニクルF』でご一緒されていた服部さんについて、「ナレーターさんはいちばん近くでいちばん客観的に番組を見てる方だと思うんです。いちばん面白い位置で、番組もテレビマンもよく見ていて、潤さんに褒められたらめっちゃうれしいんです(笑)」とおっしゃっており、「『27時間テレビ』の感想を伺っていないので、ぜひ聞いてください(笑)」と言っていました。
ぶっちゃけ良樹が総合演出をやっているのは知らなかったんですけど、面白かったですね。古き良きフジテレビを思い起こさせてくれるみたいな作りだったと思います。言いたいことがあるとすれば、「何で俺を使わなかったんだ」ってことくらいですね(笑)
――本当にバラエティ番組で服部さんの声を聞かない日はないくらいのご活躍ですが、どのような経緯でナレーターになられたのですか?
中学生ぐらいの時に、将来はお芝居の仕事をしたいなとおぼろげながら思い始めたんです。高校の時はバンドを組んでボーカルやってたりして、基本、人を楽しませるのが好きだったんですよ。小学生から父の仕事の関係で転校族だったので、どうしても自分からアピールしていかないと友達ができないじゃないですか。それで、サービス精神みたいなものが身についてしまったのかもしれないですね。
――ただ、最初はホテルマンになられたんですよね。
お芝居は誰でもなれる仕事でもないので、年を重ねていくうちに夢を追っているばかりではダメだなと思って。でもお客さんに楽しんで帰ってもらう仕事ということで接客が好きで、アルバイトもずっと接客をやっていたんですが、その究極がホテルマンだと思って、母の知り合いのつてをお借りして、新宿のセンチュリーハイアット(現・ハイアット リージェンシー東京)に就職したんです。
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