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大河原克行のNewsInsight 第331回 隈研吾監修の新コンセプト空気清浄機、シャープが見据えた家電進化の新たな進路

マイナビニュース / 2024年10月1日 15時45分

こうしたデザインでありながらも、プラズマクラスター空気清浄機としての高い性能を維持するために、シャープでは、気流分析や試験を繰り返しながら最適な方法を模索。その結果、4方向から、斜め上方に空気を送り出す新たな構造を開発し、性能を維持することができたという。また、0.3μmの粒子を99.97%以上捕捉する静電HEPAフィルターと、2つの脱臭機構で様々なニオイに対応するダブル脱臭フィルターをそれぞれ左右に配置。「プラズマクラスターとの相乗効果により、高い空気浄化能力を発揮。菌やウイルス、アレル物質の作用を抑え、消臭のニーズにも応えることができる」(シャープ Smart Appliances & Solutions事業本部プラズマクラスター・ヘルスケア事業部国内PCI商品企画部長の花房浩章氏)という。

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839 シャープ Smart Appliances & Solutions事業本部プラズマクラスター・ヘルスケア事業部国内PCI商品企画部長の花房浩章氏

また、運転音を抑えながら、40畳までに対応できる大風量を実現。足もとの灯りによる空間演出や、AIoTへの対応によって遠隔操作およびスマホでの運転情報の表示なども可能にしている。

空気清浄機の外形寸法は、374×374×656mm、重量は約14kgとなっている。

今回の会見で、シャープの沖津社長兼CEOは、「当社では、新製品発表会に経営トップが登壇する前例がない。だが、このプロジェクトは、私が2年半前に白物家電事業の本部長時代に、隈氏と会ってスタートしたものであり、特別な思いがあることから参加した」と、自らの思い入れの強さを明かす。

一方で、隈氏自身、家電をデザインしたのは初めてのことだと語る。

「建築家の多くは、空間において、家電を隠すということが多い。とくに、空調機をどう隠すかということはいつも悩んでいる。建築家と家電メーカーは、モノの作り方が違うため、相容れることはできないと思っていた。その壁を超えることができ、完成した時には本当にできたんだと思った。家電と建築は友達になれると初めて思った」と笑う。

そして、「見せたいと思う家電を作ることができた。空間を変え、空気を変えるという新たな存在になれるだろう」と自信をみせる。

さらに、「建築家が持つノウハウを他の分野で生かすことは大切である。今回の挑戦も同様であり、若い建築家には、新たな世界に飛び出して、建築家として学んだものを社会に生かしてほしい」とも述べた。

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