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ダークパターン対策協会が始動 - 対策が必要な現状と、被害軽減のための方策とは

マイナビニュース / 2024年10月2日 23時29分

画像提供:マイナビニュース

一般社団法人ダークパターン対策協会は10月2日、同協会の設立と、新たな制度についてのメディア発表会を開催しました。同協会は、国内で推定1兆円を超えるダークパターンの被害を撲滅するために設立された団体です。

「消費者が意図せずに不利な判断や意思決定をしてしまう仕組み」がダークパターン

そもそも、「ダークパターン」とは何でしょうか。ダークパターンとは、消費者が意図せずに不利な判断や意思決定をしてしまう仕組みのWebサイトやアプリのデザインなどを指します。

例えば、消費者がホテルの予約サイトを見ている際に「今この部屋を見ている人が30人います」と表示され、その「今」がいつなのか明示されていないとします。この場合、ユーザーは閲覧者が多い部屋なら人気があると考え、早く予約したほうがいいと消費行動を焦る可能性があります。しかし、そのサイトがいう「今」がリアルタイムで30人のユーザーがその部屋の情報を見ているという意味ではなく、直近24時間のうちにその部屋の情報を見た人が30人いたという意味だったらどうでしょう。それくらいなら、焦って予約するほどでもないから他の部屋も検討しよう……となるかもしれません。「今」という言葉の意味を曖昧にすることで消費者を焦らせる、これがひとつのダークパターンです。

また、消費者がサービスを解約しようとしたとき、解約のボタンが見つかりにくい場所に設置されていて解約をあきらめてしまうといったパターンもあります。ショッピングサイトで商品を見る際に、ただ買い物をしたいだけなのに会員登録して個人情報の入力を強制するというのもダークパターンに含まれます。

ダークパターンによって、消費者が本来行いたくない消費行動をさせられたり、金銭を失ったり、個人情報を供出せざるを得ない事態に陥いったりしてしまうわけです。

ダークパターンは消費者に不利益となるだけではありません。ダークパターンを利用せずに事業を行っている事業者にとっても、ダークパターンを使っている競合の事業者が売り上げを伸ばしてしまい、市場のシェアを奪われてしまうという問題を抱えています。
「消費者が正しい判断ができるよう、企業側に誠実な対応を促す」という協会設立の理由

ダークパターン対策協会はインターネットイニシアティブ(IIJ)が中心となって活動してきた「Webの同意を考えようプロジェクト」が発展的解消をする形で設立されました。

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