練習を重ねて「目指せ1勝」。全日制高校eスポーツ部が挑む大会出場のリアル
マイナビニュース / 2024年10月8日 16時7分
2024年9月21日から22日にかけて、NASF JAPANが主催する高校生eスポーツ大会「NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」の『League of Legends』(以下、LoL)部門のオンライン予選が行われました。
全日制高校のeスポーツ部は、普段どのように練習を重ねて、どのように大会出場を経験するのでしょうか。この大会にエントリーした、滋賀県立八幡工業高等学校(以下、八幡工業高校)eスポーツ部への取材をもとに、大会出場の模様を追いました。
全日制高校と通信制高校を別ブロックに分ける画期的な変更
私が今回この取材をしようと思った理由は、大きく2つあります。まず1つは、「NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」において、全日制高校と通信制高校のブロックを分けるブロック制が導入されたことです。
これまで高校生eスポーツ大会では、全日制高校と通信制高校がひとくくりにされていましたが、実力には圧倒的な差があるのが現状。というのも、通信制高校ではeスポーツ部の活動により多くの時間を割いており、かつ専門のeスポーツコースを設けている学校もあるなど、そもそもの環境が大きく異なるからです。
そのため、全日制高校eスポーツ部にとって大会トーナメントは運要素が強く、到底勝てるとは思えないような格上チームと当たる可能性がありました。顧問の先生たちからは、「通信制高校と当たらないことを祈るしかない」といった声があがっていたほどです。そうした背景を踏まえると、ブロック制の導入は画期的な変更といえます。
もう1つの理由は、八幡工業高校が全日制高校eスポーツ部のなかでも、夏の合同合宿など熱心な活動をしているものの、実力的に特別な強豪校というわけではないからです。メディアが高校eスポーツ部を取り上げるとなれば、たいていはオフライン全国決勝に進出したり、そこで優勝したりするような強豪校にスポットライトが当たりがちです。
ですが、「NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」LoL部門に出場する75校140チームのうち、ブロック予選を勝ち抜き、オフライン全国決勝に進めるのは、わずか4校のみ。大多数の高校は配信されないブロック予選で敗退するため、八幡工業高校への取材を通じて、多くの高校が経験するであろうリアルな大会出場の模様を追いかけたいという思いがありました。
初戦突破を目指し、大会に向けて週5でチーム練習を重ねる
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