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練習を重ねて「目指せ1勝」。全日制高校eスポーツ部が挑む大会出場のリアル

マイナビニュース / 2024年10月8日 16時7分

なにより、3年生にとっては最後の大きな高校生大会でもありました。ただ、この時点ではまだ「U19 eスポーツ選手権」への出場が残っており、生徒たちはすぐにその最後の挑戦に向けて気持ちを切り替えていたようです。「U19 eスポーツ選手権」は、19歳以下であれば出場できるため、学校の縛りがなく高校生大会よりレベルが上がりますが、実力を出し切って終われることを祈るばかりです。

3年生の2人をずっと見てきた三浦先生は、「大事にしているのは勝つために努力する過程。もちろん勝ちたかったけれど、勝ち負けの結果以上に、この3年間の経験ですごく成長してくれたことが良かった」と振り返ります。もともと2人は内気で、あまり積極的に話すタイプではありませんでしたが、上級生になるにつれ、チームをまとめようと自ら声を掛けるようになっていきました。

2年生のころには、上級生との話し合いのなかでお互いに言葉が強くなってしまい、傷ついた経験から、『LoL』を続けるかどうか悩んだこともあったようです。ときにはぶつかりながらも、チームでの活動を続けてきた経験は、間違いなく生徒たちの人間的な成長につながっているでしょう。

運動部の顧問も経験してきた三浦先生は、「トーナメントを勝ち抜く学校以外はどこかで負けるので、負けたときにそれまでやってきたことの意味が感じられるかが重要。例えば、野球部が大会で負けたからといって、それまでのすべてが否定されることはなく、勝利を目指して努力を重ねたり成長したりした部分があるからこそ、“野球をやってきてよかった”と思う。eスポーツでもそれと同じ価値を得られることが大きい」と語ります。

勝利を追い求めるプロシーンとは違って、部活動でどこまで強く勝ちにこだわるかは、各校の考え方や方針によるところも大きいでしょう。今回こうして、配信には映らない大会出場の模様を追いかけてみると、人間的な成長を目指す高校eスポーツならではの価値観が改めて伝わってきました。あくまでピックアップした1校のストーリーではありますが、eスポーツ部のリアルな姿が垣間見えたのではないでしょうか。

「NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」では、ブロック予選を勝ち抜いたチームによるオフライン全国決勝が、12月28日(LoL部門)と12月29日(VALORANT部門)に開催されます。トーナメントを勝ち抜いた高校にも、また違ったそれぞれのストーリーがあることでしょう。強豪校が集結する全国決勝では、どのような戦いがくり広げられるのかも楽しみです。
(綾本ゆかり)



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