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テレビ解説者・木村隆志のヨミトキ 第79回 『キングオブコント2024』松本人志不在による審査への影響は…『M-1』にも影を落とす決定的な課題

マイナビニュース / 2024年10月15日 11時30分

1位:ラブレターズ(472点=計947点)
2位:ロングコートダディ(471点=計946点)
3位:ファイヤーサンダー(469点=計945点)

1,000点満点の戦いであるにもかかわらず、1~3位が2点差以内だった。

エンディングでMCの浜田雅功が「すごいな。1点差。これなかったよね。素晴らしい」と称賛していたが、「来年もこのままでいいのか」は別問題だろう。ネット上の戸惑いや疑問を見る限り、本当に称賛だけでいいとは思えなかった。

ここまで点差をつけない審査なら「なぜ100点満点なのか(10点満点でいいかもしれない)」「ファースト、ファイナル合算で計1,000点をめぐる戦いの意味はあるのか」。その理由は視聴者に提示されていない。
○採点への「甘さ」と「優しさ」

審査員個人に目を向けると、ファーストステージではシソンヌ・じろうは1位96点(ロングコートダディ、や団)と最下位91点(コットン)の点差が“5点”。かまいたち・山内健司は1位95点(ロングコートダディ、ファイヤーサンダー、ラブレターズ)と最下位91点(コットン、cacao、隣人)の点差が“4点”しかない。

同様にロバート・秋山竜次も1位96点(や団)と最下位92点(隣人)の“4点”、バイきんぐ・小峠英二も1位96点(や団、ニッポンの社長、ラブレターズ)と最下位92点(隣人)の“4点”。「違いを見せた」「差をつけた」と言われている東京03・飯塚悟志も1位98点(ファイヤーサンダー)と最下位91点(隣人)の“7点”であり、10組の出場組数を下回っている。

さらにファイナルも含めて計13本のコントで80点台はおろか90点もいなかった。ちなみに全審査(65回)の採点分布は、95点:15回、94点:14回、93点:12回、96点:9回、92点:8回、91点:5回、97点:1回、98点:1回。93~95点のわずかな点数幅で約63%を占めていた。

「お笑い」というジャンルのみならず審査員の仕事は「出場者の点差をつけて順位を決めること」だとしたら、今回のような幅の狭い採点は「アリ」だとしても、視聴者にその基準は伝わりづらい。『M-1グランプリ』よりも出場者の明暗が鮮明にならず、「『キングオブコント』の王者は輝きづらく、敗者もおいしくなりづらい」と言われるのは、このような採点に対する「甘さ」「優しさ」にあるのかもしれない。

●「東京03・飯塚は凄かった」のか
次に審査員としてどんな矜持やプライドを持って臨むべきなのか。

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