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テレビ解説者・木村隆志のヨミトキ 第79回 『キングオブコント2024』松本人志不在による審査への影響は…『M-1』にも影を落とす決定的な課題

マイナビニュース / 2024年10月15日 11時30分

2013年大会の王者・かもめんたるの岩崎う大がXに「昨日のキングオブコント観ながら、飯塚さんが思ったより点差をはっきり付けていて、僕は松本さん不在の中あそこに座る男の覚悟を感じて胸熱でした。だって本来、飯塚さんが点差つけたいわけないじゃないですか。ステージ上だけじゃなく、審査員席にもでっかいコント愛が輝いていました!!」と絶賛し、これをメディアがこぞって取り上げた。

しかし、その言葉には一理ある一方で、「他の4人より少しだけ」という感は否めなかった。5人全員が「むちゃくちゃ面白かった」「僕は好きです」「ハイレベル」などと視聴者の感想に近いコメントを連発。浜田が繰り返しコメントを求めても称賛の言葉以外は歯切れが悪く、採点の理由やコントの分析などはわずかで、それがネット上の戸惑いや不満の声につながっていた。

プロの芸人でファイナリストである以上、面白いのは当然。さらに、どんな審査でも人間がやる以上、ある程度好みが出るのは当然なのだから、時間の限られた生放送で「面白い」「好き」とコメントするのは、自らへの批判を避けるための枕詞に聞こえてしまう。

「今回の大会で審査員がはっきりと課題をあげたのは5組目のコットンで、最下位になった9組目の隣人以外は称賛のコメントで占められていた」と言っていいのではないか。ただ、ふだん劇場やネタ番組での共演が多い現役コント師を審査員に起用する以上、ある程度の情が入ってしまうことは避けられないのかもしれない。

しかし、ファイナルステージでそのムードが一変する。最初にラブレターズが登場すると、じろうは「要素が多すぎる割にはお客さんに伝わり切ってなかった。釣りの要素いるのかな」、小峠が「どこに向かっているのか、何の話なのか」、飯塚が「僕もストーリーがもうちょっとあったほうがいいなと」などと辛口コメントを連発。しかも山内以外の4人が3組中2番目の点数をつけながら優勝した(4人が「最も面白い」とは思っていなかった)ことで審査への疑いにつながっていた。

結果的に「勇気や覚悟をもってぶっ飛んだネタを選んだラブレターズの勝利」という形になったが、一方の審査員にその勇気や覚悟はどれだけあったのか。いくつかの番組を背負い、批判されやすい立場だけに、採点やコメントが無難になりがちなのは仕方がないのかもしれない。ただ、「そんな背景がある分、勇気を持って挑んだラブレターズに低い点をつけづらかった」ように見えた。

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