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テレビ解説者・木村隆志のヨミトキ 第79回 『キングオブコント2024』松本人志不在による審査への影響は…『M-1』にも影を落とす決定的な課題

マイナビニュース / 2024年10月15日 11時30分

●『M-1』に比べ大会全体に温かいムード
「1点差の接戦にふさわしいハイレベルだったのか」は、視聴者も審査員も一人ひとりが決めればいいことだろう。

ただ、昨年大会に続いて「似たようなレベルのコントが多い」のは確かではないか。審査員に言わせれば「だから93~95点が多かった」と言いたいかもしれないが、65回の採点中97点以上は2回(どちらも飯塚)のみ。これでは視聴者に「突き抜けて面白いコントがなかった」という印象を与えてしまう。

『M-1グランプリ』よりも称賛のコメントの割合が多く、何かと笑う観客席の若い女性たちも含め、『キングオブコント』には大会全体に温かいムードが漂っている。もしそれがお笑い賞レースの魅力である緊張感や明暗の差を削ぎ、優勝者が売れづらい理由の1つになっているとしたらもったいない話だ。

例えば、今回じろうが審査員になったシソンヌが売れたのも、『キングオブコント』の王者に輝いたからというより、福田雄一監督のドラマ出演や『有吉の壁』(日本テレビ)がきっかけだった。さらに、山内のかまいたちもブレイクのきっかけは『キングオブコント』の優勝ではなく『M-1グランプリ』の2位だろう。

とにかくお笑い賞レースの審査は難しい。特にバリバリの現役に任せるのは気の毒なところがあり、だからこそ松本の不在が気になってしまった。正直に言わせてもらうと、松本の漫才は好きだが、コントは「好み」ではない。しかし、そんな個人的な感覚を超えてしまうほど、審査には覚悟を持って挑み、説得力があるように見えていた。『キングオブコント2024』の不在でそう感じたからこそ、年末の『M-1グランプリ2024』に臨む審査員がちょっと心配になってしまう。

木村隆志 きむらたかし コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月30本のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組にも出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』など。 この著者の記事一覧はこちら
(木村隆志)



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