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大河原克行のNewsInsight 第337回 旅行だけではないAirbnbの日本戦略、地方の活性化もカギに

マイナビニュース / 2024年10月29日 14時57分

また、2024年6月には、良品計画と協業し、家を貸し出すホスティング向けのスターターキットを用意。多くの問い合わせがあったほか、同社自ら所有する物件を改修し、Airbnbのサイトに掲載し、人気のリスティングになっている事例もある。

「日本の企業とともに、ホームシェアリングを普及させ、地域を活性化したい。良品計画との協業は、そうした取り組みのひとつになる」と位置づけた。

日本のユニークな利用傾向、若者以外、観光以外の利用も拡大

Airbnbは、全世界220以上の国と地域に、新たな旅を提案する宿泊プラットフォームとして展開。800万件以上の物件が利用でき、これまでに延べ20億人のゲストが利用しているという。

こうしたなか、日本においては、ユニークな利用傾向が出ていることを明かす。

非都市部の宿泊予約数は前年比32%増加。Z世代の宿泊増加率が27%になったり、アクティブシニア層が15%増加したりという状況にあるという。

「日本では幅広いユーザーに使われ始める段階に入ってきた。2024年上半期だけで、国内1270市町村でゲストが宿泊しており、主要都市を訪れるだけでなく、様々な場所に宿泊する分散型観光を、Airbnbが支援できている」と自信をみせる。

また、利用者がリスティングから選ぶ基準として、「旅の目的地に近い立地」との回答が85%を占めており、そのなかには、観光地を目的とするだけでなく、「朝、走りたい公園が近くにある」、「夜に食事をしたい商店街がある」といった理由があがっており、目的地の意味が多様化していることがわかる。

他のサイトと比較して、Airbnbを選択した理由としては、「利便性の高い立地」が55%、「自分たちだけのプライベートな空間」が50%、「宿泊料金の節約」が49%となっているという。「1人あたりの宿泊代金を抑えながら、楽しい時間を過ごすことに対して、価値を見出す傾向にある」とも指摘した。

説明会で田邊社長は、自らがAirbnbを利用した際の体験についても説明した。

長野県辰野町に宿泊した際に、ホストとの対話のなかから、話題に最適な近所の住人が次々と呼ばれ、3時間後には、田邊社長が泊まる家のリビングには10人以上の人たちが集まり、楽しく会話をした経験があったという。

「初めて行った場所で、初めて会った人たちと話をしたが、まるで故郷に帰ってきたような、親戚の家に泊まったような体験をした。家の前の畑に植えてある新鮮な野菜を食べることもでき、地元の人しか行かないような店で、地元ならではのおいしい鍋も食べることができた。こうしたすばらしい旅の体験を、もっと多くの人に伝えたい」と述べた。

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