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Ryzen 7 9800X3Dを試す - ゲーミングCPUの本命か? 第2世代3D V-Cacheの威力を徹底検証

マイナビニュース / 2024年11月6日 23時0分

となる。表2でまとめた様に、Max BoostはRyzen 7 9700Xの方がRyzen 7 9800X3Dより高いから、1TのスコアはRyzen 7 9700Xの方が高いのは理解できるのだが、明らかにMT+MCにした時の性能の伸びが高いのがRyzen 7 9800X3Dの特徴である。

これに比べるとCryptography(グラフ115~118)は比較的おとなしい。というのはこのテストの場合、暗号化/復号化とかの処理性能よりも結果のメモリ書き出しの方が先にボトルネックになるからで、それもあってEncryption/Decryptionは見事に数字が揃っているし、Hashingは確かにRyzen 7 9800X3Dの方がやや上だが、そもそも1TとMT+MCを比べると数字が2倍かそこそこでしかないというのはもうメモリアクセスが限界という話で、Ryzen 7 9800X3Dだと3D V-Cacheにより4~5GB/secほどの上乗せがあるという以上の話ではない。余談だが、Encryption/DecryptionのMT+MCだとRyzen 7 7800X3Dが最速なのに、AES256だと1Tはむしろ遅くなるというのは、Zen 4→Zen 5でAES命令周りのスループットが変わったのかもしれない。

Financial Analysis(グラフ119~121)は再びMT+MCでRyzen 7 9800X3Dが最高速である。というか、1TだとRyzen 7 7800X3DとRyzen 7 9700Xの結果には結構差があるのに、MT+MCだとほぼ同じというあたりは、Zen 4→Zen 5の性能の差を、3D V-Cacheで埋めたという見方も出来る訳で、そう考えるとZen 5+3D V-CacheのRyzen 7 9800X3Dが最速なのも理解出来なくはないのだが、それにしてもちょっと性能の上がる比率が高すぎる感はある。

これはScientific Analysis(グラフ122~124)も同じである。といっても演算性能よりメモリアクセス性能が効くFFT(グラフ123)ではそれほど倍率の差はないし、更に言えば3D V-Cacheの効果もあまり見られない(Block Sizeが16777216とかになっているので、もうL3も完全に溢れてしまう)ので、これは理解できるのだが、GEMM(グラフ122)やN-Body(グラフ124)が3D C-Cacheだけで説明できるか? というとちょっと厳しい様に思われる。

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