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ガリレオの夢を継いで - 木星衛星の海に挑む探査機「エウロパ・クリッパー」

マイナビニュース / 2024年11月16日 7時0分

エウロパ画像システム(EIS)……広角カメラと挟角カメラからなるシステムで、エウロパの高解像度のカラー画像と立体画像を生成する。地質活動を調査し、表面の標高を測定し、他の機器に状況を提供する
エウロパ熱放射画像(E-THEMIS)……赤外線を使用して、エウロパの暖かい地域を識別することで、地表を流れる液体の水や、噴出している水などを調べる。また、地表の形状を識別し、特性を理解する
エウロパ紫外線分光器 (Europa-UVS)……望遠鏡で紫外線画像を作成し、エウロパの大気ガスと表面物質の組成を決定するのに役立てる。また、エウロパの近くで噴煙活動があるかどうかの兆候を探すことにも使用する
エウロパ地図作成イメージング分光計(MISE)……赤外線分光計で、エウロパの氷、塩、有機物、および最も暖かい“ホットスポット”の分布を地図化する。この地図は、科学者がエウロパの地質学的な歴史を理解し、またエウロパに海があるとすれば、そこが生命の生存に適しているかどうかを判断するのに役立つと期待されている
エウロパ・クリッパー磁力計(ECM)……磁力計を使い、エウロパに海が存在するかどうかを確認するとともに、その深さや塩分濃度を測定する。また、エウロパの地表を覆う氷の厚さも測定することを目的としている。さらに、エウロパの電離大気と、それが木星の電離大気とどのように相互作用するかについても調査する
プラズマ磁気探査装置(PIMS)……エウロパの周囲の磁場の歪みを観測し、海の有無の手がかりとなり得るエウロパの誘導磁場と、そうした歪みを区別する
重力/電波科学……エウロパの重力場を測定し、内部構造の解明に役立てる
エウロパの海洋から地表近くまでを評価・観測するレーダー(REASON)……厚さ10~40kmと推定されているエウロパの氷を透過するように作られたレーダーで、氷の構造と厚さを研究するとともに、その下にあると思われる海を探す。また、エウロパの地表の標高、構成、粗さを調査し、さらにエウロパの大気中のプルーム(噴煙)を観測することにも使用する

木星圏への到着は2030年

エウロパ・クリッパーは当初、NASAが有人月探査のために開発している巨大ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」を使って打ち上げられる予定だった。しかし、SLSの開発の遅れや、エウロパ・クリッパーのコストを削減させる目的もあり、スペースXの超大型ロケット「ファルコン・ヘヴィ」による打ち上げに変更されることになった。

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