1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. パソコン

PCテクノロジートレンド 2025 - プロセス編「Samsung」と「Intel」

マイナビニュース / 2025年1月2日 10時0分

さてそのIntel Foundryであるが、2024年4月にIFS Direct Connectを開催してロードマップを披露している(Photo05)。このロードマップをもう少しBreakdownしたのがこちら(Photo06)である。ここで下の目盛りが年だと仮定すると

2021: Intel 7
2023: Intel 4/Intel 16
2024: Intel 3/Intel 16-E
2025: Intel 20A
2026: Intel 18A/Intel 3-T
2027: Intel 18A-P/Intel 3-E
2028: Intel 14A/Intel 3-PT/Intel 12
2029: Intel 14A-E

というのがこの当時のロードマップである。

ただご存じの通り、Intelは2024年9月4日のリリースで、Intel 20AをスキップしてIntel 18Aに集中する事を明らかにした。これに先立ち2024年9月3日に正式発表されたLunar Lakeは、当初の予定に反してTSMCのN3Bプロセスで製造されて出荷開始された。もともとLunar LakeはArrow Lakeの後となる2025年に、Intel 20Aを利用して製造される予定だった。ところがAI PCブームの急速な立ち上がりに向けて手頃な製品が無かったためだろうか、急遽Lunar Lakeを前倒しで導入する事になり、それにIntel 20Aが間に合わないということでTSMCのN3Bを利用して製品を投入したが、この結果としてIntel 20Aを利用する製品が無くなってしまった。結果的にIntel 18AのためのPathfinderとなり、その代わりIntel 18Aが前倒しで2025年に投入されることが発表された。

ついでにIntel 4とIntel 3についてだが、Intel 4はMeteor Lakeで、Intel 3はまずSierra Forest、次いでGranite RapidsというXeon 6向けでそれぞれ採用した。Meteor Lakeの方は第1世代Core Ultraとして大量に製品も出荷されており、その量産状況に疑問はないのだが、Xeon 6の方は非常にゆっくりとしたペースでの出荷になっている。

このスローペースは、一つにはダイサイズの大きさがある。Photo07がXeon 6の2種類のパッケージで、左はFCLGA4710(56.5mm×77.5mm)、右がFCLGA7529(70.5mm×105mm)であるが、ここでE-Core(左側)のCPU Tileの大きさは25.2mm×22.3mm、P-Coreの方は20.8mm×18.5mmほどと推定される。D0がどの位かの数字は無いのだが、後で出てくる0.4を当てはめてみると、E-Core TileのYieldは15.8%(96 Die中15 Dieが正常)、P-Core Tileは35.2%(148 Die中51 Dieが正常)という、なかなか厳しい数字が出てくる。もっとD0の値が低い事を祈っているが、とにかくDie Sizeが大きいためにYieldが低くなることそのものは避けられない。これがXeon 6の出荷がゆっくりの理由の一つではないかと筆者は邪推している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください