1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

『仮装大賞』はただの視聴者参加番組だと思ってない――全100回のレジェンドスタッフ・神戸文彦氏が語る出場者との特殊な関係性

マイナビニュース / 2025年1月13日 6時0分

●経験値を生かして出場者にアドバイスも
――神戸さんは地方予選にも行かれるのですか?

もちろん行きます。札幌、仙台、東京、新潟、長野、静岡、名古屋、福井、大阪、広島、高松、福岡の12か所、基本的には全部行きます。僕は出場者たちに「鬼の神戸」なんて言われているんですよ。でも、一番会いたがってもくれるんです。なぜなら、一番厳しいことを言うから(笑)

最近は、いいか悪いか分からないけどビデオ応募というのもあるんです。でも講評を電話でしても、電話だと通じないんですよね。対面だと「ここをこうしたほうがいい」って言った時の顔が曇ったか、ニコッとしたかで真意が伝わったかが分かるんですけど、電話だと分からないですからね。

――出場者にアドバイスもされるんですね。

各組に1人必ずスタッフが付き、5組ほど責任を持って担当します。でも、難しいのはどこまでアドバイスを言っていいかということ。言いすぎてはダメだから。例えば夕焼けを表現するときに、テレビ側が手伝って照明を使えばキレイにできてしまうけど、それはやっちゃいけない。彼らは夕焼けを仮装で表現するわけだから。

あと、素人は「日記」みたいになりがちなんですよ。極端にいうと、「サーフィン」を仮装する演目だとすると、朝起きて、弁当つくって、海行って……みたいに1日を作っちゃう。「君はお弁当を見せたいわけじゃないだろ?」って、その作品の一番いいところを探してあげて、そこだけを見せた方がいいと経験値を生かして、仮装本部スタッフの平井(秀和)、山本(修一)、小室(圭子)、永井(大輔)などが助言するんです。

――なるほど。やりすぎてしまうんですね。

やっぱり省略が苦手なんです。だから損することをたくさんしちゃう。プロは省略が上手いんです。だって欽ちゃんが舞台で「海だ!」って言えばそれだけで海になるじゃないですか(笑)

スタッフは何も得しないのに親身になってやってますよ。担当した組が100万円獲っても何ももらえるわけじゃない。でも、彼らは番組が本当に好きなんですよ。そうでないとできない。出場者と一緒になってやっているのが好きなんでしょうね。

――合格の基準は?

基準が分かったら苦労しないですよ(笑)。鶴間政行という作家がうまいことを言うんですけど、「演技して3つ驚かせなさい」と。「あ、上手いね」でもいいし、「いいグループだね」でもいい。それで10点。それから「そのアイデアいいね!」で13点になる。そこからもう1個心を動かすことができたら合格ラインになるんです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください