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変革の軌跡~NECが歩んだ125年 第9回 TK-80とBit-INNとPC-8001、日本のパソコンの夜明け

マイナビニュース / 2025年1月14日 12時0分

当初の販売目標は、月2000台だったが、発売と同時に、それをはるかに上回る注文が殺到し、発売から3年間で約25万台を販売する大ヒット製品となった。
「ホームエレクトロニクス」という新しい言葉

PC-8001の成功は、NECの経営トップに対しても、パソコンに対する認識を変えることになった。当時の小林宏治会長は、大内氏に、「紺屋の白袴にならないように、まずトップからパソコンを勉強しようじゃないか」と提案。こうして始まったのが、全役員と事業部長が参加する「社内パソコン勉強会」だった。第1回目は、1980年12月6日に行われ、おぼつかない手つきでキーボードを打つ小林会長らの姿は広く報道され、NECがパソコン事業に本腰を入れていることを世間にアピールする効果があった。

NECでは、PC-8001の成功を受けて、1981年には、家電事業を担当していた新日本電気(のちの日本電気ホームエレクトロニクス)がPC-6000シリーズを発売。さらに、デバイス部門では同年にPC-8800シリーズを投入することによって、8ビットパソコン事業をさらに拡大。このとき、NECでは、パソコンが一般家庭に入りはじめ、情報指向の「新家電」の道が開けてきたことを捉えて、「C&Cを各家庭に」のメッセージを打ち出し、家電事業に対しては「ホームエレクトロニクス」という新たな言葉を使いはじめることにした。その重要な製品のひとつにパソコンを位置づけたのである。

1982年度には、NECの主力商品であったカラーテレビの売上高をパソコンが上回る規模に成長した。そうした勢いのなか、1982年10月には、のちに「国民機」とも称されることになる16ビットパソコンのPC-9800シリーズがいよいよ誕生することになるのだ。
(大河原克行)



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