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琥珀色と魅惑の味わいが生まれる過程、ウイスキーの製造工程を理解する

マイナビニュース / 2025年1月31日 13時27分

また、小型樽を使うなど少しイレギュラーな方法を採用する蒸留所もあります。小型の樽で熟成させると、液体と樽材の接触面積の割合が大きくなるため、濃厚な樽香と色味を短時間で得られるというメリットがあるのです。

ボトリングと完成、そしてグラスに注がれる瞬間

ウイスキー造りの最後の工程はボトリングです。樽から取り出したままの原酒はアルコール度数が高いので、通常は加水調整して市販の標準的なアルコール度数(約40度から46度前後)まで下げます。

ノンチルフィルターという言葉を聞いたことがあるかもしれません。チルフィルタリングとは、低温を利用して余分な油分やタンパク質をろ過する工程です。ノンチルフィルター仕様では原酒の自然なオイリーさや風味を楽しめる半面、沈殿物や白濁が生じることもあります。どちらを選ぶかは好みや仕上がりのコンセプトしだいですが、ノンチルフィルターならではの濃厚な口当たりを推すファンもたくさんいます。

スコットランドでは最低40度でボトリングするのが一般的ですが、アメリカン・ウイスキーは少し高めの度数で発売されることも珍しくありません。もちろん、バーボンのカスクストレングス(加水せず原酒のまま瓶詰め)に近い50度台の迫力あるものもあります。

ウイスキー造りに興味を持ったら蒸留所を見学してみよう

ウイスキー造りに興味を持った方々には蒸留所の見学をおすすめします。仕込みや発酵、蒸留設備を実際に見ることができ、スタッフの生の声を聞くと教科書的な知識だけではわからないディテールに気づかされます。

初心者に優しいプログラムを用意しているところも多く、見学後にはテイスティングを楽しめるコースが設定されているケースも少なくありません。一般の見学を行っていない蒸留所もあるので、ホームページなどで確認してみましょう。

ウイスキーを好きになると、どうしても地域や熟成年数、樽の種類などに意識が向きますが、製造工程を理解しておくと、テイスティングで感じた印象に説得力を持たせられます。例えば「このピート香は製麦のときに取り入れたのだな」「発酵を長めに取ったからこのフルーティーさが出ているのだろうな」といった具合に、ガイドなしでもウイスキーの成り立ちをイメージできるようになります。そんな知識があると、バーでウイスキーを飲むときさらに美味しく楽しめますし、友人やバーテンダーと会話が弾むかもしれません。

柳谷智宣 やなぎや とものり 1972年12月生まれ。1998年からITライターとして活動しており、ガジェットからエンタープライズ向けのプロダクトまで幅広い領域で執筆する。近年は、メタバース、AI領域を追いかけていたが、2022年末からは生成AIに夢中になっている。 他に、2018年からNPO法人デジタルリテラシー向上機構(DLIS)を設立し、ネット詐欺の被害をなくすために活動中。また、お酒が趣味で2012年に原価BARを共同創業。 この著者の記事一覧はこちら
(柳谷智宣)



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