箱根ラリック美術館「明日への祈り展 ラリックと戦禍の時代」
NeoL / 2022年3月17日 10時0分
・ブローチ「二人の女性の半身像」1898-1900年
ルネ・ラリック(1860-1945)が生きた20世紀は、世界が大きく揺れ動いた時代。1914年に人類史上初の世界大戦が、1939年に第二次世界大戦が勃発し、多くの命が奪われた。戦争はラリックの創作活動にも大きな影響を及ぼす。第一次世界大戦時、閉鎖に追い込まれた工場では、実験用ガラス器具や衛生用ガラス製品の制作を要求され、作品をつくることは叶わず。そのような中、ラリックは国会などの要望により、兵士や戦争孤児、そして当時流行していた感染症・結核を患った人びとの生活向上のため、チャリティーイベント用のブローチやメダルを制作し、その売り
上げが困窮者へ寄付された。これらの作品は、決して煌びやかではないものの、芸術で人びとの心を豊かにしたいというラリックの願いがこめられている。そして第一次世界大戦終結後、ラリックは悲しみを鎮めるかのように、ガラスを使用し、教会など祈りの場の内装を手がけた。
本展では、フランスの苦難の歴史と、戦争で傷ついた人びとのためラリックにより作られたチャリティー用の作品などを、“祈り”をテーマに紹介
する。新型コロナウイルスが猛威をふるうなか、21世紀を生きる私たちもまた、何かに祈り、明日に希望を見出し、今を生き抜こうとしている。
どんな時も人びとの心にそっと寄り添ったラリックの作品をご覧あれ。
・ブローチ「兵隊さんの日」1915年
・ブローチ「雄鶏」1912年
・鉢「天使」1930年
企画展 春の限定スイーツ「修道院の3時のおやつ」
口に入れ、溶ける前にその名を3回唱えれば願いが叶うというポルボロンやフィナンシェ、マドレーヌやカヌレ、クッキーなど、かつて、修道院で祈りをこめて作られていた焼き菓子を詰め合わせ。食べきれないときは、ブリキのバケツ缶ごと持ち帰ることができる。
*期間限定。3/19(土)より販売開始
価格:1,100円(税込)
開館時間:9:00〜16:00(美術館入館は15:30まで)
休館日:毎月第3木曜日(但し8月は無休)
※営業日および開館時間は変更の可能性あり、最新情報は公式HPをご覧ください。
入館料:大人1500円/大・高生・シニア(65歳以上)1300円/中学生・小学生800円
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186番1 TEL:0460—84—2255
公式サイト www.lalique-museum.com/
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https://www.neol.jp/art-2/
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