Valerie Phillips 『Another Girl Another Planet』Interview

音楽とスケートボードに熱狂したティーンネイジャーだったヴァレリー・フィリップスは、PJ HarveyやManic Street Preachersらとのコラボレーションを経て、アイコニックな女性たちの内面を映した写真を発表。いまやロンドン、NY、東京など世界を駆け巡るフォトグラファーとして注目を集めている。自由、衝動、熱気、ユーモアーーシエナ・ミラーやアルヴィダ・バイストロム、サラ・カミングスらの一瞬の表情を切り取った写真集『Another Girl Another Planet』について話を聞いた。

——どのようにして写真を撮り始めたのか、あなたのヒストリーを聞かせてください。

Valerie「写真を撮り始めたのはずっと前。多分90年代始めね。90年代半ばにはPJ HarveyやManic Street Preachersといったミュージシャンと一緒にコラボし始めた。でも、結果的にもっと自分自身のパーソナルな作品により興味を持つようになった。1999年だったか2000年頃、『I Want to be an Astronaut』という初の自分の作品を出版したわ。それが私の人生を変えたの。自分のパーソナルな作品、本を作ったり、ジンを作ったり、スクリーンプリントをやったりというのが私のキャリアの中で一番の核なんだと気づいた。今までとは違う方向性に進むようになって、音楽を止めた。何人か、私が大好きなシンガーやバンドとコラボはしたけど、よりファッションの写真を撮るようになったわ」

——写真は学校で勉強したのですか？

Valerie「独学よ」

——すごいですね。若い時はバンドをやっていたんですか？

Valerie「私はスケートボーダーだったの（笑）。音楽も同じくらい大好きだったけど、ギターがすごく下手だった（笑）。バンドをやってたって言えたらいいけど、バンドにはいなかったわ。高校では写真もそんなに撮っていなくて、本当にスケートボードにハマっていたの。ニューヨークで毎晩出かけて、バンドのショーを常に観に行ってた。音楽とスケボーのみの毎日だったわね。その後まで、写真に興味は持っていなかったの。若い時に父親が教えてくれたりはしたけど、興味本位でちょっとやってみただけだった。高校の時は、ただ面白くて楽しいものしかやりたくなかったのよね。旅行とか、定職につかないとか（笑）」

——写真にハマり出したのはいつ頃でした？

Valerie「よく覚えてないのよね。というのも、写真は、すごく自然に好きになったから。音楽が大好きだったから、バンドを撮るって口実で無料でクラブに入ってた（笑）。そんな感じで始まったの。それに飽きると、もっとアーティスティックな面で自分が満足できる何かを探す必要性が出てきて、バンドだけじゃなくて、面白い人々のドキュメンタリーのような写真を撮ることが目標になっていったの」

——あなたの写真は本当に美しいけれど、同時に強さとダークさを兼ね備えていると思います。

Valerie「私はパンクとポストパンクに強く影響されているの。男の子みたいにわんぱくな女の子達が好き。ちょっとガーリーな女の子でも、何も恐れないような態度をしている子達が好きなのよね。タフでクールな子達。ガーリーでありながらわんぱくで、そういうのが全部ミックスされているような子達が好きなの」

——写真集のタイトルがいつも素敵ですが、アイデアはどこから？

Valerie「名前とか詩、タイトルって大好きなの。ある意味、私のプロジェクトの中で一番大切な部分とも言えるわね。私にとっては、プロジェクトを定義するものだから。アイデアは色々なところで思いつくわ。『Another Girl Another Planet』はお気に入りの曲から取ったのよ。イギリスのポストパンク・バンド、The Only Onesの曲の一つ。多分70年代後半から80年代初めのバンドなんだけど、彼らの曲の中に、”Another Girl Another Planet"っていう美しい曲があって、まるで他の惑星から来たみたいに見える私の本の女の子達にピッタリだと思ったの。皆、素敵で変わってるから。バスに乗って窓の外を見ながら、ふと思いついたのがこのタイトルだった」

——作品のインスピレーションはどこから？

Valerie「ニューヨークにあるお店からインスパイアされているわ。小さなインディーのお店で、Printed Matterっていうんだけど、アートブックやジン、自費出版の本なんかを販売しているの。結構有名なお店だから、知ってる人もいるかもしれない。若い時、私はよくそのお店に行って、”このクールで風変わりな品揃えは何なの!?"って思ってた。それを理解出来るほど私は充分にクールではなかったけど、素晴らしいことはわかったし、すごく興奮したわ。その一部になりたいって思ったのよね。私は常に、Alexander Calderとか、Rovert Rauschenberg、Joseph Cornell、Dante Gabriel Rossettiみたいに沢山の種類のアーティストが好きだし、全く違うタイプのアーティスト達が大好きなの。だからある意味、私は写真よりもアートにインスパイアされていると言えるわ。アーティスト・ブック、ジン、パンク、スケート、DIYカルチャー、そして音楽もそうね」

——家には沢山のものがありそうですね（笑）。

Valerie「そうなの、すごいコレクションよ（笑）」

——そのコレクションの中で特に好きなものは何ですか？

Valerie「これまでの中で一番のお気に入りはHarmony Korineの本で、『The Bad Son』。でも、選ぶのは難しいわね。アメリカの写真家のSally Manも好きだから。あと、Hiromixも大好きなの」

——本が好きなんですね。雑誌で好きなものは？

Valerie「『Mushpit』というインディペンデント・マガジンがお気に入り。本当に変わってて、面白いのよ。前は『The Face』も好きだったわ。『i-D』や『Vice』、他にも色々良い雑誌はあるわよね。あまりハイファッションの雑誌は好きじゃないの。だって、パーソナリティがないんだもの。洗練されすぎているわ。存在してても構わないとは思うけど、私のスタイルではないのよね」

———撮影のアイデアはどうやって浮かぶんですか。

Valerie「あまりアイデアって好きじゃないの。私はただ女の子の写真を撮るのが好きなだけ。ただ、彼女達がいる場所に行って、どこで撮影するかを決めるだけ。それも全て自然に決まるの。何かを計画することは決してないわ。その場のカオスやその子達が持つヴァイブ、彼女達が持っているものをそのまま捉えたいから。本当に何も計画しないの（笑）。いつもそうなのよ。それは写真からもわかると思う」

——なるほど。作品のために、あなたは常にガールズを探しているわけですよね。その時に一番大切な要素は一体何なのでしょう？

Valerie「まずは、私が惹かれるルックスだと思う。ルックスは、今世界やアメリカで何が起こっているか、そして彼女たちのパーソナリティを映し出している兆候や目安だと思うのよね。で、私がその子のことを面白い、もっと知りたいと思ったら、話しかけてパーソナリティを見るの。面白いと思う基準は様々。動きだったり、ティーカップの持ち方だったり、色々よ。それから数枚写真を撮ってみて、お互い通じ合えるかをみたり、一緒に一日を過ごしてみる。だから、すごくインタラクティヴなの。ボーイフレンドやガールフレンド、もしくは友達に会うみたいな感じ。何かビビッとくるのよ。それがすごく大事ね」

ーーでは、『Another Girl, Another Planet』のコンセプトは？

Valerie「私のお気に入りの写真ってこと。そして私のお気に入りの女の子達。一番古い写真は2000年代に撮ったものだと思うけど、ほとんどの写真は6～7年の間に撮られたもの。PJ HarveyやFlorence and the Machineといった有名人もいるけど、私が世界中で出会った全く無名の女の子たちもいるわ。色々な女の子たちのミックスなの。でも、全員に同じアプローチをしたわ。この作品は、様々なガールズの世界への招待状よ。私にとって、この作品は本当にハッピーでポジティヴ。そして風変わりでエキサイティングでミステリアスなの。それがテーマだったわ」

——あなたには世界中にファンがいますが、どんな人たちがあなたの作品を買っているのでしょう？

Valerie「色々な人たちが混在してると思う。特に10代や20代の若い人たち。そして写真コレクター、男性ファンもいるわ。東京では、多分女の子のファンが多いと思う。とにかく、答えにまとまりがないくらい幅広いってこと（笑）。私の作品を好きでいてくれる人たちがいることが嬉しいわ。それが誰であれ、私にとってはすごく意味のあることよ」

——本当に東京では女性ファンが多いですよね。

Valerie「東京の女の子たちって、皆本当に素敵よね。クールで個性的なスタイルを持ってる。見ていてすごくエキサイティングだし、インスパイアされるわ」
—

—日本のカワイイ・カルチャーに関してはどう思いますか？

Valerie「私は好きよ。魅了されるわ。原宿を歩き回るのが大好きだし、そこで人間観察をするのが好きなの」

——私はちょっとピンクすぎるというか、度を超えてると思うんですよね（笑）。
Valerie「西洋では、あんなに違うもの同士のミックスってものが存在しないのよ。"ハローキティxゴス"みたいな（笑）。日本は、ジーザスとドーナツみたいに、普段は絶対に一緒になることがない全く異なるものが常に共存していると思う。日本の変わったファッションセンスやスタイルは、まるでおとぎ話みたい。だから歩いて人間観察をするのが好きなの。一日中、毎日、一年中だって続けていられるわ。それくらい退屈しない。色々なことからインスピレーションを得ることが出来るんだもの。原宿ってクレイジーなことだらけ。前に行った時は、店の外に木があって、その木にハンドバックが吊るしてあったんだけど、そのハンドバッグが全部動物だったの。だから、動物が木を登っているように見えるんだけど、ああいうのは超ポップだと思う。カワイイ・カルチャー、私自身は好きよ。面白いと思うわ」

——それらも含めてユース・カルチャーと常に接している印象があります。

Valerie「そう、大好き。でも皆、私が撮る女子達をすごく若いと思ってるみたいけど、実はそうでもないのよ。19歳の子もたまにはいるけど、大体23歳とか25歳、27歳くらい。ただどぎついヘアメイクをしていないから若く見えるだけなの。年齢に適していない格好をした女の子達と勘違いしている人たちも多いみたいだけど、彼女たちは、ただ自分たちが着たいと思うものを着ているだけなの」

——最近のユース・カルチャーに関してはどう思いますか？

Valerie「答えるのが難しい質問ね。本当に色々なことが起こっているのがユース・カルチャーだから。でも、私が面白いと思うのは、最近の若い子たちが、ありのままであることを今まで以上に恐れていないこと。ゲイ、ストレート、フェミニスト、クレイジー・マニアック——本当に沢山の種類の子たちがいるわよね。ユース・カルチャーって、若者がその時代に何にハマっているかを映し出しているものだと思うの。音楽にハマっている子、パーティー、スケボーにハマっている子、それだけじゃなく、本当に様々なものがユース・カルチャーの中にもたらされていると思うわ。すごく幅広い。この世界に生きていることへの祝福がユース・カルチャーだと思う。その中でも、東京は本当に素晴らしいユース・カルチャーが存在する街だと思うわ。刺激に溢れている」

——ロンドンの若い子たちに関してはどう思いますか？

Valerie「この街には、様々な若者や物事が沢山存在していて、皆が精一杯なりたい自分になっていると思う。自分たちの個性を映し出すことを楽しんでいるんじゃないかしら。ロンドンの若者たちは、常にそれが得意よね。若いデザイナーやバンドが沢山いる。そして彼らは、自分たちがやりたいことをやって作りたいものを作ってる。ロンドンの方が、ニューヨークよりも自由だと思うわ。今は物価が高くなってしまったから前より難しくなっているけど、90年代や2000年代は特に自由だったと思う。”今日雑誌を作ろう！”と思ったら、すぐに出来た。物価が安い頃は、自分のスタジオやスペースを持つことが出来たから。でも今は、以前ほど簡単ではないのよね」

——なぜニューヨークからロンドンに引っ越したのですか？

Valerie「さっきの答えが理由よ。当時のニューヨークって、ちょっとビジネス的すぎたし、コンサバだったの。若い写真家たちに自由に活動をさせるという動きがあまりなかったのよね。”これまで何をしてきたの？””まず一度私たちに作品を見せて”そんな感じだった。既に何か自分を証明出来るものがなければいけないのがニューヨークだったの。私はもっと自由でいたかったし、自分のペースで自分自身を進化させたかった。ロンドンには友達も沢山いるし、好きな音楽もロンドンで生まれたものばかりだったし、流れでロンドンを選んだの（笑）」

——今のトレンドはどこから来ていると思います？

Valerie「あらゆる場所から来ていると思うわ。それってすごく面白いと思う。イスラエルかもしれないし、LA、ハンガリー、日本から来る可能性だってある。今、世界中がすごくオープンだし、誰もが旅をするわよね。Facebookで、”来週カザフスタンに行くんだけど、誰か泊めてくれない？”って書き込むことも出来るし、エアービーアンドビーだってある。だから、多くの若者が以前に比べて安く旅をすることが出来る。それもあって、皆様々な場所から影響を受けていると思うし、本当に興味深いわ。個人的には、自分の子供時代に触れたものや友達、会話からインスピレーションを受けているわ。自分の人生経験そのものからね」

——最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

Valerie「この本を作るのは本当に楽しかったの。夢がかなったような作品なのよ。日本は本当に私のお気に入りの場所だから、沢山ファンがいてくれるのはすごく特別なこと。心から大好きな場所なのよ」


photo Valerie Phillips
interview & text Ryoko Kuwahara

——Can you introduce yourself? How and when did you start taking pictures?

Valerie : I started talking pictures really long time ago. Probably in the early 90's. And I started working with musicians such as PJ Harvey and Manic Street Preachers.That was probably mid-90's. I eventually got more interested in my own personal work. So in 1999 or 2000..I can't remember, I put out my first book which is called "I Want to be an Astronaut". That kind of changed my life because I realized that my personal work and making books and zines and screen prints all that were really main focus on my career. So it was the different direction. I stopped doing the music. I just did like a few singers or bands that I really loved, and I started doing more fashion.

——Did you learn photography at school?

Valerie : No. I studied on my own.

——Wow. Were you in a band when you were younger?

Valerie : I was like a skateboarder. Haha. I loved music as well but I wasn't very good. I played the guitar very badly. I wish I was in a band but no. (laughs)

——Were you taking pictures when you were in high school?

Valerie : No. Not really. In high school, I was really interested in skateboarding, and just going out and seeing band every night in New York like all the time. Just music and skateboarding. I didn't really find photography until that later on. My dad kinda taught me when I was younger, but i just did it for fun. I didn't really know that was… I just wanted to do something would be interesting and fun, like travel or not have a real job. (laughs)

——When did you get into taking photos?

Valerie : I'm not really sure. I don't remember because it kinda happened naturally, very organically. Because I loved music so much, I would like to use my camera to get into clubs for free. Haha. That's kinda how it happened. And then, once that stopped being as much fun, I needed to find something that was artistically satisfying for me and my photography. So just not bands but my goal was to document interesting people.

——Your pictures are really beautiful and strong like music. It's also a little bit dark.

Valerie : I was really influenced by punk and post punk. I like girls who are quite tom boy. Even if they are little bit girly, they are still like quite fearless. Tough and cool. Girly plus tom boy plus all those things mixed up.

——How did you come up with those names?

Valerie : I'm obsessed with names and titles. I love poetries and titles. In a way, it's always the most important part of my projects. It sort of defines the projects for me. So I've come up with them, you know, all different place. My new book, "Another Girl Another Planet", is actually the title of my favorite song. It's one of The Only Ones's songs. They're like post punk British band. Maybe fro the late 70's or early 80's. And there's a beautiful song called "Another Girl Another Planet". I thought that was perfect for my girls who all look like from another planet. All amazing and weird. I was on the bus and looking out the window and that came to my mind.

——What is your inspirations?

Valerie : I was very inspired by a store in New York. A little independent shop called Printed Matter which cells artist books, zines, and self published books. It's very famous so probably you know it. When I was younger I would go in and just think "What is all this cool weird stuff!?" I wasn't cool enough to understand but it was amazing and I was really excited. I wanted to be a part of it. I've always loved a lot of kinds of artists like Alexander Calder, Rovert Rauschenberg, Joseph Cornell, and Dante Gabriel Rossetti. Very very different types of artists. In a way I've been inspired more by art than photography. But also by artist books, zines, punk, skate, DIY culture and all music.

——So you have many things in your house? (laughs)

Valerie : Yeah. (laughs) Big collection.

——What is your favorite in the collection?

Valerie : I think my favorite ever is a book called "The Bad Son" by Harmony Korine. I love this book. But it's hard to say because I also love Sally Man, an American photographer. And I actually really like Hiromix.

——What kind of magazine do you like?

Valerie : There's a magazine called "Mushpit". It's an independent magazine. That's my favorite magazine.It's really weird and funny. I used to really love "The Face". There are some other nice things as well such as I.D. and Vice. I don't really like very high class fashion because they're no personalities. They're too sanitized. I don't mind them but it's not really my styles.

——Where do you usually get those ideas for shooting from?

Valerie : Hmmm you know what? I don't really like ideas so much. I like to take pictures of girls. That's what my pictures always about. I just go where they are, decide where to shoot, and I just decide that naturally. I never plan that. Because I want to capture the chaos and vibes they've got. You can see that from the pictures. Nothing was planned. (laughs) Every time.

——So you're always looking for girls for your photography. What is most important when you try to look for them?

Valerie : I think initially I'm drawn to the way someone looks. Looks is also indication of what's going on in America and their personalities. First it's just looking and looking. And then if I wanna know more about the person and think they're interesting, like maybe the way they move, or the way they hold a tea cup or anything, I talk to them and see the personality. Maybe take a few pictures and see if we can understand each other or if we spend a day together. So it's very mutual. It's like you're meeting your girlfriend or boyfriend, or even friend. Something clicks and it's very important.

——Could you tell us about the concept of your new book "Another Girl, Another Planet"?

Valerie : The concept is really my favorite pictures. My favorite girls. My favorite pictures from the last 15 years.. Or maybe less like 7 years. I think earliest pictures in there are from like probably about 2000's. But it's mostly more like the last 6-7 years. There are some famous people like PJ Harvey, Florence and the Machine, and also people not famous at all, just girls I met all over the world. It's the mixture. And I approached them all the same way. It's just a little invitation into the world of all of those different girls. I also wanted the pictures to be very happy experiences for me. So when I look at those photos in the book, I want to be happy. To me, they are really really happy and positive and weird and exciting and mysterious. So that was the theme.

ーーYou have so many fans in the world. But what kind of people are buying your photo books mainly?

Valerie : I think mixture. Definitely people who are young like teenagers and people in their 20's. Photography collectors, and a lot of men are into it as well. I think it's a lot of different people. I think in Tokyo, probably a lot of girls, which I love. So I don't really know.(laughs) I'm just glad people liking it. Whoever they are, it means a lot to me.

——Yes. A lot of girls especially in Tokyo are into your photo books.

Valerie : All these girls in Tokyo looks brilliant and have such cool individual styles. I feel very excited by that and very inspired.

——What do you think about Japanese Kawaii culture?

Valerie : I like it. I'm fascinated by it. I love walking in Harajuku and seeing those people.

——I think it's too pink, iit's too much. (laughs)

Valerie : In the west, we don't have so many totally different mixtures like "Hello Kitty x goth". In the west, it's either Hello Kitty or goth. I've always liked lots of different things didn't belong together, like jesus and a donut. (laughs) Japanese weird fashion senses and styles are like fairly tales. So I love walking around and seeing those kids. I can do that all day everyday, or a whole year. I'll never get bored. You can take inspirations from those bits of that. You just see the craziest things in Harajuku. In Harajuku, I saw a tree outside a shop. Lots of different handbags but they were all animals and looked like they were all climbing the tree. Its just… everything is so pop. I love that. I like Kawaii culture. I think it's interesting.

——So you love youth couture.

Valerie : Yes. Very much. People always think that my girls are so young. But they're not so young. They just don't have loads of make up and hairdos. They just look like young. People always think they are 12 years old. But they're like 23, 25, and 27 or sometimes 19. Some people might think what they're wearing are not appropriate for their ages but they're just wearing whatever they want to wear.

——What do you think about the latest youth culture?

Valerie : It's a very hard question. I don't really know because it can be so many different things. But I think it's interesting that people are not afraid of being themselves more. Gay, straight, feminist, crazy maniac, (laughs) there are so many kinds of people. I think youth culture is just whatever youth is into at the time. I think people are still interested in art and music, going to parties and skateboarding. But it's just so many things are brought into the youth culture. it's not narrow. I think it's just the celebration you're living in the world. And I think Tokyo has such amazing youth culture.

——There are so many styles and so much information.

Valerie : There are so much stimulation.

——What do you think about young people in London?

Valerie : I think there are a lot of different young people and things here. I think people like being themselves as much as they can. They like to reflect their own individualities. I think London has been always good with that. A lot of young designers, bands are here. And they are like, "This is what I like. I'm gonna make this, and I'm gonna do this". I think it's more free than New York. Until London became very expensive now. Maybe more like the 90's or 00's. You were more able to do whatever you liked, like "I'm gonna start a magazine today!". When things were cheaper, you could have your studio space. But now, not so much.

——Why did you move to London from New York?

Valerie : Because of that. At that time, New York was a bit corporate and conservative. People were not so interested in letting young photographers just kind of try to be. It was like, "What have you done?" "Let me see this". You had to kind of already have prove in yourself. I wanted to be more free and invent my own being at my own pace. I have a lot of friends here, and all the music I like was from here. So it kinda happened by accident. (laughs)

——Where do you think the trends today come from?

Valerie : I think it comes from anywhere now, which is really interesting. It could come from Israel, LA, Hangary and Japan. I think the world is so open and everyone travels so much. And now on like Facebook, you can say "Hey, I'm gonna be in Kazakhstan next week. Can I sleep on your sofa?" or Airbnb. So all younger kids are able to get a cheap flight and go traveling. So I think all those influence could come from anywhere, which is really really interesting. For me, my inspirations come from my whole childhood, my friends, conversations. Just my own life experiences.

——please send a messege to Japanese fans.

Valerie : Well, It was just really fun to getting to make this book. Just like my dream come true in a way. It's really special to me to have a lot of Japanese fans because its really my favorite place to go. I get so excited to go. Japan is my favorite favorite place. Thank you so much.






Valerie Phillips
『Another Girl Another Planet』
発売中
（DU BOOKS）
日本のファッション界からも熱い注目を浴びるヴァレリー・フィリップス。
これまで被写体となったアルヴィダ・バイストロムやサラ・カミングスは、日本をはじめ世界のファッション誌でも大活躍中。インディペンデントなファッション感覚をもつ若い女の子たちの、こわいものなしのガール・パワーが炸裂する一冊。
自らを「ピーター・パン」であると認めるヴァレリー・フィリップスは、「若さ」というものを瞬間の中にとらえるのが得意だ。
被写体の女の子たちは、それぞれクセのある個性を、カメラの前で堂々とさらけ出してくれる。
そして彼女たちの頭の中では、思いもよらない考えがひらめき、駆け巡っているのだ。

本書には、ヴァレリー・フィリップスがこれまで限定で自費出版していた写真集のほか、
雑誌記事、広告、音楽アルバムに使われた写真のなかから、ヴァレリー本人が選び抜いた作品を掲載。
シエナ・ミラー、デイジー・ロウ、フローレンス・ウェルチといったIt Girlも登場する。
『ANOTHER GIRL ANOTHER PLANET』は、それぞれの宇宙のなかにのびのびと存在する女の子たちを写した
ありのままのポートレイト集であり、本能的でパーソナルな「ガール体験」を見せてくれる。
自分なりのやり方の追求、女性的な生命力、ふつうじゃないところに存在する美しさ、
そして、ヘンテコでクレイジーでクールな「女の子であること」という日常から生まれる強烈なパワー。
ここにある写真たちは、そういったものへの賛歌なのだ。
http://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK148
https://www.amazon.co.jp/ANOTHER-GIRL-PLANET-アナザー・ガール-アナザー・プラネット/dp/4907583923/ref=sr_1_cc_1?s=aps&ie=UTF8&qid=1480267722&sr=1-1-catcorr&keywords=ヴァレリー%E3%80%80フィリップス


Valerie Phillips
NY 生まれ、現在はロンドンと NY を拠点に活躍するフォトグラファー。 女性同士の共感とともに踏み込めるティーンの奔放な日常と、健康的なセクシーさを捉えたガーリーで躍動感のあるファッション写真は、90 年代後半の世界的な女性写真家ブームの渦中で注目を集めるように。あらゆる雑誌やドクターマーティンの広告写真など幅広く活躍。
http://www.valeriephillips.com

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