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事業担当者は、法務パーソンと共犯関係を結べばいい

ニューズウィーク日本版 / 2016年9月23日 13時51分

 個人情報保護法が改正されるタイミングでもあるので、ゲノム情報や生体情報とプライバシーの問題も議論が必要となるはず。すでにEUを中心に議論が進んでいますが、でもあまり法的な問題にとらわれすぎると面白いものが生まれてこないでしょうから、難しいところですね。

 ブロックチェーンは一度記録されたものが不可逆で改ざんの余地がなく、しかもすべての処理が記録されるということで、法律や契約のスキーム自体を変えてしまうような大きな可能性があると思います。つまり合意形成の仕組みが変わって、例えば契約書がいらなくなるかもしれないし、さらにいうと登記簿や戸籍にも取って替わる存在になるかもしれない。それくらい社会的にインパクトを秘めていると思います。

 先ほども言ったように現実と法律が乖離しているのが今の時代です。予測不能な未来というのは怖さもあるけれど、だからこそスリリングで刺激的です。そのはざまで何ができるか、一人の法律家として新しいものを生み出す人たちと一緒に挑戦を続けていきたいと思っています。

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(2016.3.3 港区のシティライツ法律事務所にて取材)

text: Yoshie Kaneko
photo: Tomoyo Yamazaki

シティライツ法律事務所は、「法を駆使して創造性、イノベーションを最大化する」ことを目的に活動。インターネットやエンタテインメントにおける法務・知財戦略のほか、法整備されていない新しい分野でのリーガルサービスにも取り組んでいる。2013年1月設立。
http://citylights-lawoffice.tumblr.com/


* ハックベリーのHP。ハードウェアやソフトウェアのデータが公開されている。http://exiii-hackberry.com/

**株式会社ライゾマティクスに関する参照記事はこちら。同社 代表取締役 齋藤精一氏「現場主義で最先端の表現を極めたい」【http://www.worksight.jp/issues/644.html】 「細やかな心配りと制御の効いた温度のある技術が日本企業の真骨頂」【http://www.worksight.jp/issues/646.html】

*** 8組のアーティストがリノベーションした建物を賃貸物件として提供する「APartMENT」というプロジェクト。304号室、Rhizomatiks Architectureの「記憶の記録」部屋はセンサーで室内の行動を全て記録するというもので、人間の記憶と意識に関する実験の場でもある。

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