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ジェット旅客機の死亡事故ゼロ:空の旅を安全にしたリスク管理と「ダサい」デザイン

ニューズウィーク日本版 / 2018年4月18日 19時30分

ボーイングのエンジニアは、(一部の車でも使用される)洗練されたハイテク・タッチスクリーンや操縦桿代わりの小さなサイドスティック(エアバス A330などで使用される)などのもっとエレガントなデザインをあえて採用しなかった。外見が洗練されればされるほど、透明性が失われるからだ。



ここで得られるより広い教訓は、「複雑」に対する答えは「単純」ではなく、「透明」だということだ。システムを目で見るだけで、システムの状態を知ることができることには大きな価値がある。透明性のある設計は、間違ったことをしにくくする。そして間違ったことをしても、それに気づきやすくなる。

空の旅の成功は、大統領の「非常に厳しい」政策によるものではない。厳格で懲罰的なアプローチは、かえって逆効果になる可能性が高い。

安全な飛行の決め手は、監視ではなく洞察だ。航空業界は、学習に焦点をあてたアプローチを採用し、独自のソリューションを開発した。発言して聞くこと、誰もがエラーから学ぶこと、そして優雅さよりも透明性を優先することだ。

空の旅の教訓は、多くの事故と犠牲という形で目の前にあった。航空業界が何をなすべきか学ぶまで、それは続いた。

だが、そこから得られた教訓は、業界の垣根を越えて広く応用できる。幸いなことに、次はそれほど高い代償を払わなくてもすむ。

(翻訳:栗原紀子)

This blog post first appeared at the LSE Business Review and is based on the authors' book Meltdown: Why Our Systems Fail and What We Can Do About It (Penguin, 2018).

Christopher Clearfield is a former derivatives trader and a licensed commercial pilot. He is the coauthor of Meltdown: Why Our Systems Fail and What We Can Do About It.​

Christopher Clearfield is a former derivatives trader and a licensed commercial pilot. He is the coauthor of Meltdown: Why Our Systems Fail and What We Can Do About It.​

クリストファー・クレアフィールド、アンドラス・ティルシック


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