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「自分らしく働く」を諦めないで! 自分の「やりたい仕事」と「強み」は、こうすれば見つかる

ニューズウィーク日本版 / 2024年3月5日 19時3分

ポイントは3つあります。1つめは、「仕事を効率的・効果的に行うためのスキル」。もしエクセルで単純な計算作業が多ければ、計算が一発でできるようにプログラミングを学ぶ、といったことです。

2つめは、「自分のやりたい仕事に必要なスキル」。データサイエンティストになりたいからデータ分析を学ぶような形です。自分のやりたい仕事をすでにしている人が身につけているスキルを参考にするとよいでしょう。

やりたい仕事に就くためには実務経験が重視されるので、「学んで終わり」にしないことも重要です。リスキリングでは就労支援がついた講座を選ぶのもよいと思います。学んだことを今の仕事に活かすとか、活かせるようなプロジェクトに兼務で参加できないか上司にかけあうのもいいですね。

3つめは、「理想のライフスタイルを実現するためのスキル」です。「地方に住みながらリモートで働きたい」「介護をしているので在宅がいい」などと、理想の生き方やライフスタイルから逆算して何を身につけたらいいかを考える方がしっくりくる方もいます。在宅のスタイルがよいなら、在宅でも可能なデジタルマーケティングを学ぶ、といったことです。

──3つのポイント、意識してみます。仕事の効率化に関するスキルだと、AIをどう活用し、AIとどう協働していくかが問われそうです。

AIといえば最近、AIの専門家による講演で面白い話を聞きました。カスタマーサポートも、AIチャットボットの導入により、コミュニケーションが滑らかになっているというのです。コールセンターのトラブル対応では、いきなり怒鳴る顧客もいて、オペレーターも精神的にハードな面があります。ですが、AIが一次対応をすることで、トラブルに関する情報整理をして、必要なケースでのみオペレーターにつなぐ形になった。すると、オペレーターが顧客に怒鳴られることが減り、コミュニケーションがスムーズになったそうです。

人間の仕事がAIに代替されるのでは、と不安を抱く方も多くいます。ですが、AIの活用で、「人間にしかできない価値ある業務」にますます注力しやすくなると思います。

創業の原動力になった、「働き方の未来」を描いたあの名著

──田中さんのキャリアや価値観に影響を与えた本についてお聞かせいただけますか。

リンダ・グラットンの『ワーク・シフト』です。過去20年間の生き方や働き方の常識が大きく崩れつつあることを教えてくれた一冊です。この本が出た2012年当時はちょうど、日本の働き方に課題を感じて、共同創業者となる仲間たちと起業を考えはじめた時期。そんなときに話題になった『ワーク・シフト』が非常に面白くて。彼女たちと本の感想をシェアしながら「こういう世界をつくりたいよね」と語り合いました。

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