「偽情報・誤情報」研究が直面する5つの課題
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月29日 7時38分
きわめて限定された対象の調査結果がどこまで参考になるのかわからない。少なくともに安易に手本にすべきではないはずだが、なぜかわが国では先行事例として欧米の事例がよく取り上げられ、追随するような動きがある。
領域にとらわれない俯瞰した視点が欠落
5つの課題を見ると、いかにこの問題への対応が遅れているかわかる。しかし、遅れているのは偽・誤情報問題への対応だけではないのである。偽・誤情報問題のとらえ方という基本的な問題も整理されていない。
「ハイブリッド戦」あるいは「超限戦」という言葉がある程度知られるようになって久しいが、それらに対応した態勢はできていない。
偽・誤情報は「ハイブリッド戦」あるいは「超限戦」を構成する要素のひとつだが、戦い全体の中での役割が充分に把握できているとは言えない状況だ。それができない理由は、俯瞰して全体を見る役割の組織がないか、あっても機能していないからだ。
日本の官公庁も、それぞれバラバラに施策を進めていて全体像を把握している組織があるようには見えない(必要性は文書には書かれているが)。
個々の領域にとらわれた対症療法は、「ハイブリッド戦」あるいは「超限戦」の格好の餌食でしかない。
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