辛坊治郎が明かす「中国のビザが私だけ下りなかった」衝撃の理由
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2021年11月11日 12時46分
キャスターの辛坊治郎氏が11月9日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。中国・習近平国家主席の長期政権、独裁政権について述べた。
中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第6回総会が11月8日、北京で始まった。40年ぶりとなる歴史決議が審議され、長期政権を目指す習近平国家主席の権威を高める狙いがあるとみられる。
辛坊)この共産党大会は5年に1回なのですが、前回の共産党大会のときに私……まぁちょっとこれも、別に自慢するようなことでもないのだけれど……
増山さやかアナウンサー)ん?
辛坊)本当に貧しい共産主義国で貧しくて食うに食えないような状況から脱したのはやはりいまの開放路線にした鄧小平という人物の力が強かったのですが、この鄧小平さんのときに、「毛沢東時代にあまりに独裁がひとくてむちゃくちゃになってしまったよね」ということを背景に、一党独裁の共産党政権とは言いながら、「やはりトップが長期にいるのはよくないよね」ということで、中国共産党のトップは5年を一区切りで、それを2回、2期10年まで、というのが決まっていたのですよ。
増山)はい。
辛坊)それ以降、共産党のトップは2期10年でみんながやめているわけですよ。習近平も2期で10年でやめると思っていたら、「あれ? どうやらなにかやめないつもりなんじゃないの?」というのが出てきたのが前回の共産党大会だったのですね。そのときに私がやっていた関西のローカル番組で、「ちょっと取材に行こうや!」みたいなことになったのですよ。
増山)ええ。
辛坊)「取材に行こうや!」ってことになってですね、総勢10人くらいが中国総領事館にビザ申請に行ったのですよ。そうしたらですね、私以外のビザ申請はスッと通ったのですよ。でも私のビザだけ下りないのですよ。中国政府が出さないのか、中国の総領事館の嫌がらせかわからないのですけれど、それでスタッフが「出ないのですか?」と聞きに行ったら、「いや、ちょっと遅れているだけです」と言うわけですよ。ところが共産党大会の前日になっても下りないので「間に合わないじゃん、これじゃあ!」って。ほか全員出ているのに。
増山)あぁ。
辛坊)だから私はスタッフに「私はいいから取材に行け! ビザが下りている人で行って! 別に私が行かなくてもいいだろ!」と言って、最終的にビザが下りなかったというわけじゃないのですよ。最後まで、「ビザが時間的に間に合いませんでした」という「時間切れ」ですわ。だから中国として、公式的に「ビザを出さない」とは言っていないのですよ。
増山)ああ!
辛坊)時間切れ。それで、「なんで、辛坊さんのビザが出ないのですか?」と当時の番組スタッフが中国総領事館に聞いたら、当時私がやっていた『そこまで言って委員会』(読売テレビ)という、中国とか北朝鮮に忖度なく物を言う番組があったのですが、その中国の総領事館の担当者が「いやぁ、辛坊さんは『そこまで言って委員会』の司会をやっていらっしゃいますもんね」とへへと笑ったというのですよ!
増山)本当にですか!?
辛坊)それ以外の解説はなかったという話で。
増山)ええー!?
辛坊)結局、結論としてはビザが出なかったのです。そういう嫌がらせみたいなことをすることが中国にとって何の得もないだろうと思うのだけれど、これが忖度の世界で、「私が中国へ行って習近平の悪口を中継で言われちゃ嫌だ」とか、習近平自体がそこまで細かいことまで言うわけないのですよ。ところが習近平氏の下にぶら下がっている中国の役員たちがみんな忖度して、栄えある5年に1回の共産党大会を汚すようなことになってはいけないので、面倒くさそうなものはみんな排除して、という、これがいま中国で起きているものすごく恐ろしいことですね。
増山)へぇ。
辛坊)習近平氏がそんなに細かいひとつひとつのことに指示を出していることはないのだけれど、「この人はこういう人だからこういうことを思っているに違いない」……企業でもそうなのです。会社がでかくなりすぎると、トップは別にそんなこと言っていないのにみんな部下とか組織が忖度して勝手に動き始めて、トップが知らない間になんか下の方で嫌なこといっぱいやって、企業が力を失っていって、トップが何も聞かされていないうちに長期政権が続いて、独裁政権になっちゃって、長い目で見たときに衰退していくというのがよくあるのですが、いま中国はまさにその状況を辿っているなぁという感じがします。
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