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原発も再エネも「エネルギーは“つまみ食い”がいい」次期エネルギー基本計画に石川和男が持論

ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2025年1月11日 9時0分

原発も再エネも「エネルギーは“つまみ食い”がいい」次期エネルギー基本計画に石川和男が持論

政策アナリストの石川和男が1月11日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。年度内の閣議決定を目指して策定が進む次期エネルギー基本計画にからみ、原発政策や再生可能エネルギー普及のあり方などについて日本共産党参議院議員の山添拓氏と議論した。

原子力発電所

原子力発電所

おおむね3年ごとに改定される、国のエネルギー政策の指針「エネルギー基本計画」。現在、政府は次のエネルギー基本計画について年度内の閣議決定を目指して議論を進めている。経済産業省が昨年12月17日に公表した素案では、再生可能エネルギーの割合を4割から5割程度、原子力を2割程度とし、脱炭素電源の割合を高める案が示された。また、原発の建て替え条件の緩和も盛り込まれた。今後、AIやデータセンターなどの普及による電力需要の増加が見込まれるなか、安定した電力供給と脱炭素社会の実現をどう両立させていくのかが喫緊の課題となっている。

番組にゲスト出演した日本共産党参議院議員の山添拓氏は今回の素案について、自ら弁護士として福島第一原発事故の被害補償裁判などにも関わってきた経緯を踏まえ「原発の最大限活用と、再稼働だけではなく新増設、建て替えも含めて舵を切ったということに断固反対したい。福島原発事故を経験した国で、今も故郷に帰れない人がいるなかで原発回帰ということでいいのか」と疑問を呈した。

また、再生可能エネルギーの導入目標については、政府が掲げる3割という数字について「もうヨーロッパでは達成できている目標。今度は4割5割で、そんなに増やしてない。2035年度に8割、2050年に100%再エネでいくというぐらいの野心的な目標を掲げるべき」と訴えた。
火力発電についても「とりわけ石炭火力については、日本政府はやり続けるという立場だが、国連からは2030 年でやめる目標と言われており、G7の中で石炭火力も含めて(火力に)依存を続けるというのは日本だけ」と厳しい見方を示した。

さらに山添氏は「老朽原発も含めて動かしていくことによって(発電)コストを下げると言いなが、将来的にも続けていこうと思えば今政府が言い出しているように建て替えや新増設ということになって、結局あらたな原発を作らなくちゃいけない。再稼働にしても、福島原発事故の教訓を踏まえた安全対策のコストが6兆円ほどかかっている。一方で太陽光や風力といった再エネについては、広がることによってコストは下がっている。今後どういうエネルギー政策でやっていくのか、コスト面で見ても決して原発というは賢い選択とは言えないんじゃないか」と主張した。

そのうえで、今後AIやデータセンターなどの普及による電力需要の増加に対しては「省エネを今の技術でもあと2割から4割、人によってはもっとという方もいるが、エネルギー 消費そのものを全体として抑えていくということが必要だと思う」と述べた。

一連の議論を経て、石川は「原子力がいいとか嫌いとか、太陽光がいいとか嫌いとか議論が偏りすぎることがある。極端な結論ではなく、僕はやはりエネルギーは“つまみ食い”しないとダメなんじゃないかと思う。さらに料金面でも、どうすれば一番よいのかを考えていくべき」と提言をまとめた。

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