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この汗は太ってるせい?更年期?「実家を売らない」理由とは|100人の更年期

OTONA SALONE / 2019年7月28日 20時0分

一般に、閉経の前後5年を更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

 

私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?

 

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

【100人の更年期#14】
山下まほさん(仮名・48歳)東京都内で一人暮らし。企業勤務経験後、フリーライターとして独立。
現在は編集部勤務の編集者・ライター。2歳年上の独身の兄がいる。父親は66歳、母親は74歳で死去。

 

言われて気がついた。私も「めまい」が出ている

 

フリーライター歴が長く、おひとりさまの私は、生活がずっと大学生のまま。最近はアニメにハマっていて、夜中までゴールデンカムイを見てちょっと寝て、朝起きられないなんてことが普通です。

 

今回この取材を打診されるまで、私は「自分は更年期とは無縁」と思っていました。でも、気がついてみたら、ここしばらくめまいがするんです。

 

歩きながら、立ち上がるとき、頭がふわっと回る感じで。

 

これまで車の中で本を読んでも酔わなかったので、寝不足で体調が悪いのかなと思っていましたが、最近どうもすっきり晴れません。

 

確実に去年の今頃よりフラフラしています。仕事もあんまりキリっとまとまらず、首から上がぼわーっとしています。それ以外でも、全体的に去年より、一昨年より、リカバーがちょっとずつ遅くなっているなって実感しています。

 

この汗は「どの汗」なの?


こんな漠然とした不調も、更年期なら更年期と名前がつくと、一回腹落ちするんですよね。

 

私はこれまで、更年期=ホットフラッシュのイメージをものすごく強く持っていました。以前取材した50代のホットフラッシュ体験談があまりに強烈だったので、めまいや五感の衰えと更年期を結びつけていませんでした。だから、更年期と腹落ちしていなければ、脳神経を疑ったと思います。

 

汗もね、かくんですけど、これはどの汗なのか。

 

正直に言って、私はかなり太めです。ただいま、165cm、89kg。この汗は太っているせいなのか、それとも急いで歩いてきたから体温調整できていないのか、迷うんです。

 

でも、周囲の先輩たちに聞くと「太ってるからよ」「ホットフラッシュの汗はそんなもんじゃなわよ」って総ツッコミを受けます。汗の質が全然違って、珠のような汗がぽたぽたと落ちてくるから絶対わかるって。

 

なので、太っていると、更年期障害の中でも別軸の症状が出るのではないかと思っています。

 

ニオイの変化もそうです。

 

先輩たちは自分の枕や寝室がオヤジ臭くなると話していますが、私は40歳より前から自分の寝室がお父さんのニオイだと感じていました。体重というハードルが一つ載っている分、更年期の症状そのものに気づきにくいのかなって思います。

 

朝起きてしばらくしてから急に不安に襲われることが

私はもともと、あまりくよくよしないのですが、最近は死から逆算していろいろ考えるようになってきました。

 

50歳目前だな、もう少しで死ぬんだと気づいたときは、さすがにちょっとくよっとしました。

 

この先の漠然とした不安。両親が世を去っていて、仕事も正社員ではないので不安定。私、これまでいいかげんに生きてきて今に至るけれど、この先不安だなあ、と、こうして笑いながら話していますけれど、やっぱり不安はあります。

 

朝起きて、ぼーっと不安になることがあります。

 

でも、漠然とした不安と言ってはいますが、その理由はちゃんとある。私、老後ちゃんと生きていけるかな?と、経済的な部分で不安になっているんです。

 

たとえば私に貯蓄が1億円あったらこんな不安はないでしょうね。

 

不安と直面しない生き方をしてきた私

そしてもうひとつ、わかっていることがあります。私が太っている理由は、昔からこの、漠然とした不安と直面しないために食べるからだと。

 

いま私は独身で、親も亡くなっています。

 

ここまで考えると、アニメ、今ならゴールデンカムイ、ちょっと前はファーストガンダムでしたが、そういう映像作品を見始め、手元にあるものを食べ始めます。

 

「映像と食」で麻痺させて、「不安な気持ちに蓋をする」ことでやってきているんです。いやなことがあったらすぐに食べながら見る。

 

これは更年期というよりは私の生き方のクセで、10代からやめたいとは思ってきたけれど、もう50歳になってしまいます。でも、過食嘔吐みたいな話ではなく、お酒も食べ物も、何でもおいしくいただいています。

 

これまでなら女性ホルモンの守りがあって健康診断の数値が悪化していなかったのが、これから更年期を経て女性ホルモンが減ることでこういう暴飲暴食にも対応できなくなるんだろうなというふわっとした不安があります。でも、そうなってから考えよう。

 

不安の正体は執着。手放してもまだまだある

悩みの根源って、結局自分にはどうにもならないことだったりしますよね。いやなことが起き、どうしていやなんだっけと考え始めます。大抵は相手が自分の思う通りになってくれないから。

 

どうしてそう思うんだろうと考えていくと、結局は自分で相手をコントロールしなければいいんじゃんってなるんです。

 

私の「執着の手放し方」はこんな感じ。自分の中では「悩みって無駄なんだ」という結論を知っているので、途中の思い迷うプロセスが無駄なんですよね。数日もがいても、「結局私は自分勝手に相手を動かしたかっただけなんだな」って最後に気づくことがわかっている。

 

でも、「不安」ってもっと大きな要素の集合体だから、自分では結論を知っていると思ってももっと相手が大きくて、手放せないのかなって。

 

ずいぶんいろいろ手放してきたつもりだけれど、まだまだ執着してるんだなと感じます。

 

私、陽気な大柄キャラだと思われるんですが、実はかなり根暗で陰気。他人との距離もかなり遠く、土日は引きこもらないとダメだったりします。

 

こうして自分について話を聞かれると、自分が映像と食で蓋をしていた深層心理がちょろっと出てくる。そしていま考えていたのが、「やっぱり実家は売れないな」ということです(笑)。

 

兄も独身なので、最後は2人で生きていける、そんな最後の砦が実家。いろいろな不安は漠然とありますが、このような自分にとっての砦をみんな何か作りながら一周回って更年期を迎えているのかなって思います。

 

 

【100人の更年期】隔週日曜20時連載です。

あなたの更年期は?簡単なアンケートにご協力ください!

こちらから

 

 

■メインの症状別、みんなの話■

「言いようのない寂寥感」 48歳

「ホットフラッシュ」 48歳 51歳

「太った」 54歳

「生理不順」 45歳

「めまい」 44歳

「突発性難聴」 47歳

「子宮頸がん」 46歳

「甲状腺の病気」 47歳

「鬱」 54歳

「プレ更年期」 45歳

「更年期が過ぎたあと」 59歳

 

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≪OTONA SALONE編集部 井一美穂さんの他の記事をチェック!≫

 

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