1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

仕事が毎日つまらない。やる気を維持するには

プレジデントオンライン / 2015年9月14日 9時15分

仕事や家庭の悩みはすべて解決できる! 京セラ、セブン&アイ・ホールディングス……。世界に名だたる経営者のDNAが息づく「門外不出のノウハウ」を紹介します。

問題:仕事に慣れたからだろうか、なんだか物足りない。やる気を維持するには?

■京セラセオリーなら――「昨日より今日、今日より明日」

毎日、似たような仕事の繰り返し。やる気を出して取り組むべきだと頭では理解しているが、気持ちがついてこない経験をしたことがある人は多いはずだ。どう乗り越えればいいのか。

「仕事とは、そもそも地味なものです。毎日ワクワクしながら会社に行く人のほうが少ないのだから、期待値を上げすぎないほうがいい」

というのは京セラの山口社長だ。

「ただ、いっけんつまらない仕事も、それを繰り返すことでいずれ大きな山のてっぺんに登ることができます。もし仕事が嫌になったなら、これまでのことを長期で振り返って、自分が登った山の高さを確かめればいい。あまり意味がなさそうに思える毎日の仕事が自分の成長につながっていたことを実感できて、前向きな気持ちになれるのではないでしょうか」

ただし、これには条件がある。毎日、全力で仕事に取り組むことだ。

「毎日少しでもいいから改善を加えて、昨日より今日、今日より明日の内容を良くしていく。京セラフィロソフィでは『1日1日をど真剣に生きる』と言いますが、毎日一生懸命やることによって自分が成長して、それがモチベーションにもつながるのです」

■セブン思考なら――「数字の裏に客の笑顔が見える」

一方、「仕事を楽しく思わない人は、うちにはほとんどいない」と言うのは、セブン-イレブンの鎌田氏だ。

「仕事が面白くないとこぼす部下がいたら、それは視野が狭くなっているからでしょう。仕事の醍醐味やダイナミックさに気づいていないのです。部下がモチベーションを失っていれば、上司は違う角度から説明してあげる必要があると思います」

具体的には、自分の仕事が全体の中でどのような位置づけにあるのかを知ることが大切だ。鎌田氏が仕事の面白さに気づいたのは、商品部にきて文房具担当になったときだった。家の近くのセブン―イレブンに行くと、自分が選んで推奨したノートが店頭に並んでいた。当時、セブン-イレブンは約3000店。自分が勧めたノートが全国の店に並んでいるところを想像して、「これは大変な仕事だ」と身震いした。現場に行くことで自分の仕事がただの文房具選びではないことが理解できた。

モチベーションを高めるために、現場に足を運んで自分の仕事の醍醐味を味わうのは、たしかに効果的な手段だ。ただ、いつも現場に行けるとは限らない。そんなとき頼りにしたいのが“データ”だ。

「データを見て、たとえばある商品が昨日は3万個、今日は4万個売れたとします。これは単に売り上げが伸びたというだけでなく、より多くのお客様を笑顔にしたということ。データの後ろ側にお客様の笑顔が見えるようになれば、必ずしも現場に行かなくても仕事の醍醐味を感じられるのではないでしょうか」

データの向こうにお客様の笑顔が見える。そのレベルまでデータを読みこなすには、何が必要だろうか。

「鈴木敏文会長が重視しているのは、仮説と検証です。お客様の変化から仮説を立てて商品を開発。開発したものが本当にお客様のニーズと合っていたかどうかは、データを見て検証して、ズレがあればふたたび仮説を立てて改善します。私たちはこのサイクルをひたすら回してきたので、データからお客様の表情が自然に見えるようになってきました」

現場やデータからお客様の笑顔を想像して、自分の仕事の意義を確認する。それが毎日の仕事を楽しむコツだ。

----------

山口悟郎
京セラ社長。1978年、同志社大工学部卒。京都セラミック(現京セラ)入社。半導体部品国内営業部長、半導体部品事業本部長などを経て2013年から現職。
 
鎌田 靖
セブン-イレブン・ジャパン取締役常務執行役員商品本部長。中央大学文学部卒。セブンカフェや自社開発商品のセブンプレミアムをヒットさせた。
 

----------

(ジャーナリスト 村上 敬 的野弘路、尾関裕士=撮影)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください