全日空CA「TOEIC865点」の通勤勉強法

プレジデントオンライン / 2018年9月20日 9時15分

多くの企業で社員の英語力を測る基準として使われているTOEIC。短期間で点数をアップさせるには、自分の能力に応じた勉強方法を知ることが大切だ。5つのレベル別にポイントを解説しよう。第4回は「700点~」――。

※本稿は、雑誌「プレジデント」(2018年4月16日号)の特集「英語の学び方」の記事を再編集したものです。

■TOEIC700点台の人が短期間に800点台に乗せる勉強法

700点台ではまだ、英語の構文はだいたい理解はしていても、返り読みをせずに英文を速いスピードで頭から読めない人も多い。

「現在企業から求められる730点をギリギリクリアしているくらいの人が800点を狙うのであれば、リーディング350点、リスニング450点とするのが最も近道です」と中村澄子氏は言う。

短期間で800点台に乗せるには、リスニングでの大幅点数アップをはかるのが一番簡単だという。

「具体的な教材として、お勧めは『新形式問題対応編』以降の公式問題集4冊です。でもそれだけだとパートごとの攻略方法を習得するには不十分。独学するなら各パートごとにノウハウを解説した教材も必要です」

ここでは中村氏が「すみれ塾」で伝授するリスニングのノウハウを一部紹介しよう。まずパート2。以前であれば、設問をすべて聞かなくても正答できる問題も多かった。設問がWhereで始まっていれば、場所を示す答えを選べばいいという具合だ。ところが、2016年に新形式となってからは、設問と答えがネーティブ同士の一般会話により近くなってきたので、選択肢すべてを丁寧に聞き取ったうえで、文脈から判断しなければならない。

「ハードルが上がった分、有効に活用したいテクニックが消去法です。例えば設問が5W1Hで始まっている場合やAorBを問う場合、Yes/Noで始まる選択肢は不正解とか、主語に気をつけて聞き取り、Youで聞かれたらHeかSheで答えている選択肢はダメとか、同じ単語が入っている選択肢は間違いの場合が多い、といった具合です」

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(左)解法
「改訂後のTOEICはネーティブ目線で会話が流れる問題が多く出題されます。高得点を狙うには、丁寧に聞くのと、本書で学べる消去法の合わせ技が効果的です」
●『TOEIC L&Rテスト直前の技術』
ロバート・ヒルキ、相澤俊幸、ヒロ前田著/アルク 2200円+税

(中)リーディング
「試験当日の時間配分やパターン別解答ノウハウが学べる内容です。パート7の読解問題は難しく、時間内に解くのは至難の業です。5問残して終了しても800点台後半は狙えます」
●『TOEIC L&Rテストパート7攻略』中村澄子著/ダイヤモンド社 1600円+税
(右)PICK UP: ビジネス英語へ橋渡しする教材
●ポッドキャスト「1日5分ビジネス英語」
「海外の『Economist』『Financial Times』からトピックを厳選。英語と内容の解説がついていて実用的に使えます」。無料のポッドキャストに対し、スマホ&タブレット版の「1日10分ビジネス英語」は月額980円(税込)より。

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■リスニングは設問と設問の間の「8秒」が鍵

パート3と4では何より設問と選択肢の「先読み」の練習が必要だ(図参照)。その際には8秒で設問と選択肢を読まなければならない。この先読みのリズムを崩さないで解き切ることが大切だというが、容易ではない。そこで中村氏がお勧めするのが設問を短縮することだ。

「例えば、Where does this event take place?という設問なら、大事なのはWhereとeventの2語だけ。Where event?という具合に短く把握する練習をすれば、リズムを崩さず先読みを続けることができます」

設問を短縮する力とは、リーディング力にほかならない。実はTOEICのリスニングで高得点を取るには、一定以上のリーディング力がないときつい。

「リーディングで最低300点取れる力がなければリスニングにも悪影響が出ます。冒頭でリスニングに注力しようと言いましたが、もしリーディングが極端に弱いなら、その強化を同時にすべきです」

■TOEIC760点だったCAが865点取った通勤勉強法

大田優美子 全日本空輸 広報部/客室乗務員

もともと国際線、国内線の客室乗務員で、所属チームの副班長をしていました。ところが1年前、人事異動で広報担当兼務に。

問題を1回解き、間違えた箇所をもう1回解く。2回目に覚えづらい箇所はマーカー。最後に流し読みして計3回復習した。

以来、英語を使う機会が激減し、次第に危機感を抱くように。英語はもともと好きでしたし、英語力は維持しておきたい。2年前のTOEICスコアは760点で、800点を突破したいとも考えていました。それで17年末、1カ月半後に控えたTOEICテストに向けて短期集中で勉強することを決意したのです。

平日の勉強時間は40~50分程度で、やるのは単語と文法のみ。電車内で勉強するため通勤時の満員電車は見送り、乗客のいない最寄り駅発の電車を待って乗っていました。さらにその電車が来る数分間も単語を眺めた。

週末には少し難しい実践形式の問題集を中心に取り組みました。土日合わせて7時間は学習時間を確保。といっても、午前9~10時から図書館に行き、煮詰まれば本や雑誌を読むなど息抜きしながらです。遅くとも18時には勉強をやめて、夜は友達とごはんに行くなどしていました。

そんなメリハリをつけた短期集中学習の成果か、スコアは過去最高の865点に。いまもこの習慣をキープし、英語力の維持向上に努めています。

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中村澄子
TOEICスクール「すみれ塾」を主宰
イェール大学でMBA(経営学修士)を取得。著書に『1日1分!TOEIC L&Rテスト 千本ノック!』『TOEICテスト英単語 出るのはこれ!』など。いままで出した本の累計110万部。
 

大田優美子
全日本空輸 広報部/客室乗務員
 

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(TOEICスクール「すみれ塾」を主宰 中村 澄子、全日本空輸 広報部/客室乗務員 大田 優美子 撮影=研壁秀俊、山本祐之)

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