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大事な会議に遅刻したら"ヨッ"で乗り切る

プレジデントオンライン / 2019年3月20日 9時15分

写真=iStock.com/iryouchin

どんな人間でも失敗はしてしまう。緊急事態に陥ったとき、どんな「屁理屈」であれば、その場を切り抜けられるのか。今回、5つのテーマで実例を収集し、作家の架神恭介さんに考察してもらいました。第3回は「大事な会議に遅刻した」です――。

※本稿は、「プレジデント」(2018年12月17日号)の掲載記事を再編集したものです。

■なんだかわからないが、只事でない状況をつくる

不可抗力にせよ、うっかりミスにせよ、われわれはこういった事態に直面します。会議室に飛び込み、皆の痛い視線に耐えながら縮こまって椅子に座り、会議後の上司の叱責に脅え続ける……会議は上の空で、発言もし辛くなり……。これでは全体の生産性が低下するだけです! スキルで乗り切りましょう!

まず、伝統的な手法として「霧吹き」があります。会議室前に到着したあなたはスーツを適度に乱し、ネクタイを緩め、顔に霧を吹いて(トイレで顔に水を浴びるのも可)、息を乱し、「必死に走ってきました」感を演出しながら入室するのです。この手法はもはや古典芸能の域ですが、現在でも現に使用されており一定の効果が見込めます。

また、アンケートで寄せられた意見の中には、さらに発展的なテクニックもありました。コップに半分ほどの水を頭からかぶって入室するのです。頭から水を滴らせながら会議室に入ってきたあなたを見て、皆はギョッとし、「なんだかわからないが只事ではないことが起こったのだ」と想像します。後で理由を聞かれても、「いや、ちょっと……」と呟きながら目を伏せれば、それ以上、追及されないとのことです。何度も使える手ではありませんが、いざというときのために飛び道具として覚えておきましょう。

■あなたは「本当に遅刻している」のか

「子どもが病気で……」「親の介護で……」なども、あなたのキャラが出来上がっているならば有効な言い訳です。「上司に子どもはいるのか」「上司に介護経験があるのか」など、飲み会などで事前に上司の家庭環境を聞き出しておけば、相手の共感を得られる適切な言い訳を選択できて、さらに効果的でしょう。

逆に「恐縮する素振りを一切見せない」という手もあります。遅刻したあなたは平然と会議室に入り、片手を挙げて、「ヨッ」と挨拶します。皆があなたを怪訝な目で見るでしょうが、そのまま椅子にも座らず、会議室の壁にもたれかかってください。それから「続けてよ」と進行を促します。

これも、あなたが日頃から、いかにも「クリエーティブ系でござる」と言わんばかりの容姿・風体を取っていれば成り立ちます。「なんだかわからないがシーンの最先端で仕事をしているんだな」と思わせられれば、たいていのことは「新しい価値観」として許容されます。それがダイバーシティということです。アンケートでも「俺はたいていのことでは何も言われない」という声があり、うまくできれば有効な手段と言えます。

ところで、そもそもの話として、あなたは本当に遅刻しているのでしょうか? サウジアラビアに転勤していたビジネスマンからの情報によれば、その会社のサウジアラビア人たちは8時出社であっても平気で遅刻してきて「まだ8時50分だが、何か?」と言ってくるそうです。彼らのゆったりした時間感覚であれば、それで何の問題もないのです。現代社会は多様な文化と価値観を受け入れねばなりません。であればあなたも、あなたの時間感覚で遅刻していないのなら、誰にも咎められるいわれはないはずです。このような個人間の差異すら受け入れられず、何がダイバーシティだというのでしょうか。社会のほうこそ変わるべきです。

なお、終業時間が17時の場合、彼らが17時50分まで仕事をするのかというと当然そんなことはなく、17時きっかりで退社していたそうです。

■▼絶体絶命の1000人を救った名言集

大事な会議に遅刻したとき

※以下は、クラウドソーシング「ランサーズ」を通じて収集した1000人の回答から、プレジデント編集部が選んだものです。

●打ち合わせ場所を間違えて遅れてしまったときに、「社長と話していたため遅れてしまった」と言ったら許されました。
●絶対に遅れてはいけない仕事に遅れてしまったとき「早朝、親族が亡くなったためドタバタしていた」と言ってその場をしのいだ挙げ句、会社から休めと言われ、罪悪感のある休日を過ごしました。
●会議があるのに寝坊してしまったとき、「親の介護で遅れた」と言いました。
●会社の会議に遅刻したときには、ほかの業務で遅れたと伝えて切り抜けました。
●会議に遅刻したときに、「社員証を忘れたので取りに行って遅れました」と言って切り抜けた。
●異動早々、大寝坊。すでに遅刻決定で、病院勤務のため仮病も使えないし、焦りすぎた私は、なんと「ストーカーが玄関前にいて警察を呼んだところで、仕事に間に合いません!」と言いました。ストーカーは実際にいたので、嘘半分真実半分……演技力は真に迫っていたと思います。
●私の体験した絶体絶命の状況は、今勤務している会社に入社したての頃に1時間以上の大遅刻をしてしまったときです。起きてどう言い訳しようか悩みましたが、変に嘘をつくよりは正直に寝坊したと言って怒られようと覚悟を決めて出勤し、上司にすぐ謝りに行くと、上司は私に「正直だな」と笑いかけてくれました。上司にかなり怒られることを覚悟していたのですが、正直に言うことで許してもらえることもあるんだと思い、それから嘘はつかないよう心がけております。
●仮病を使うこともあったが、結局正直に言うのが一番いいと思う。

(作家 架神 恭介 写真=iStock.com)

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