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コロナ感染爆発!女編集者が"命を守る"「神・手洗い」を聞いた

プレジデントオンライン / 2020年4月1日 11時15分

撮影=横溝浩孝

日本政府は20日、春休みまでとしていた小中高校などへの休校要請を延長しないことを確認した。北海道での「緊急事態宣言」も終了した。何か、このままコロナ禍が落ち着いていくのではないかと感じてしまった人も少なくないだろう。
しかし、感染者の数は相変わらず都市部を中心に増えている。東京都の小池百合子知事は23日「この3週間、オーバーシュート(爆発感染)が発生するか否かの大変重要な分かれ道である」と発言した。大規模な感染拡大が認められた場合は、ロックダウン(首都封鎖)もありうるとして、都民に対し、大型イベントの自粛などを改めて求めた。また、東京五輪も延期が決まった。
ただ、まだ油断をしてはいけないと分かってはいるが、「コロナ、コロナ」と天日叫ぶテレビのワイドショーにうんざりし、「自粛疲れ」をしている人も多いのではないだろうか。そんな今だからこそ、プレジデント編集部は、改めて予防対策として最も重要な手洗いについて日本赤十字に話を聞きにいった――。

■手荒れを気にする20代女性編集者・木本

私は、手荒れを気にしている20代の女性編集者、木本幸恵(仮名)。新型コロナが怖すぎて30分おきに手をアルコールで消毒している。そのせいで、新型コロナショックが起きてからは手荒れが悪化している。マスクもかかせない。室内でもつけている。というかそもそもずっと家にいる。

私は絶対に感染したくない。でも本当に私がやっていることは正しいのだろうか。手は荒れる一方だが、本当に新型コロナから身を守れているのだろうか。そんな私を見かねたのか「気になるなら、詳しい人に正しい手洗いの仕方を聞いてきたら」と男性上司に言われた。

ネットを見ると新型コロナに関する情報が氾濫している。上司にそう言われると、今だからこそ改めて専門家に聞いて正しいやり方を身に付けたい、とたしかに思った。本当はあまりに外に出たくないけど……、行くしかない。日本赤十字社の本社に話を聞きに行った。

私を迎え入れてくれたのは、日本赤十字社事務局、救護・福祉部参事の大西浩子さんだ。大西さんは看護師でもあり、講習事業で手洗いなどの感染予防に関する指導をしているそうだ。

■木本さん、まずは落ち着いてください

——大西さん、私、とにかくコロナが怖いんです。死にたくないのです。どうしたら感染から防げますか。私、アルコールを30分おきに、自分の手にぶちまけているのです。それで安全でしょうか。

私は嵐のように質問を大西さんにぶつけた。

【大西さん】「木本さん、落ち着いてくださいね。まず、アルコールは水が使えないときに便利ですが、手荒れが気になる方は流水と石鹸で手洗いを行うこともおすすめです。感染症予防の基本である、手を『流れる水で』『石鹸をつけて』『隅々まで』『よくこする』こと。流れる水がない場合は手指消毒剤を使うのでも大丈夫です。ちなみにアルコールも正しい使い方をしないと効果を発揮できない恐れがあります」

——ちなみに、マスクには予防効果はあるのでしょうか。男性上司は「WHOは、マスクの着用は特に推奨していないよ」と常々言ってくるのですが……。やっぱり着けているほうが安心するんです。

■正しいやり方をしないと、意外と洗い残しが多い

【大西さん】「マスクをしていることで、手で鼻や口を直接触ることを防げますが、実際にどれくらい新型コロナウイルスを防げるのかという部分に関しては、わかっていない部分も多いです。また、マスクを着けたり外したりする際はひも部分のみ持つようにし、フィルターの部分には触らないようにすることが大切ですね」

——そうなのですね……。話すは戻りますが、手洗いってどれくらいの頻度でやるべきなのですか。

【大西さん】「木本さんは30分おきにアルコールをつけているみたいですが、時間単位で区切るというよりは、まず外から屋内に入ったら必ず手を洗いましょう。それを習慣づけることが大切です。また何か作業する前後、料理をするならならその前後に手を洗うことも大切です」

——わかりました。それでは実際に正しい手の洗い方を教えてください。大西さん、よろしくお願いします!

【大西さん】「はい。その前にまず、普段は手洗いするとき、どのようにやっているのかを教えてください」

——どうやってって……。それはまず、水をつけて、石鹸をつけて、手の平をこすり合わせて、あとは流れで適当に……。

【大西さん】「そのやり方だと、洗い残しが多くなってしまいますね……」

と、いうことで、大西さんに正しい手洗いをステップに分けて解説をしてもらった。

■指の周りもしっかり洗いましょうね

①指先を流水でぬらす
指先を流水でぬらす
撮影=横溝浩孝

流水はきれいであれば特に温度など細かいことを気にする必要はない。もちろん、水道水でOKだ。

②石鹸を適量出す
石鹸を適量出す
撮影=横溝浩孝

「適量」は商品によって異なるが、プッシュ式なら一般的には1回下まで押し込んで出てきた量だという。大切なことはちゃんと泡立つ量を取り出すこと。多すぎると手荒れの原因になるが、しっかり流し落とせば問題はない。

③手のひらをこすり合わせよく泡立てる
手のひらをこすり合わせよく泡立てる
撮影=横溝浩孝

これは、多くの人がやっている動作ではないだろうか。これも大切だが、肝心なのはこのあと。

④両手の指の間をこすり合わせる
両手の指の間をこすり合わせる
撮影=横溝浩孝

指と指の間は洗い残しが多い部分。意識してこすろう。

⑤手の甲をもう一方の手の平でこする(両方)
手の甲をもう一方の手の平でこする(両方)
撮影=横溝浩孝

手の甲も洗い残しが多くなりがち。指と指の間にもう片方の手の指をすべらせよう。

⑥指先でもう一方の手の平をこする(両手)
指先でもう一方の手の平をこする。(両手)
撮影=横溝浩孝
指先でもう一方の手の平をこする。(両手)
撮影=横溝浩孝

爪の周りも洗い残しが多いそうだ。まず手の平に爪を当てた状態でこすって爪の周りをきれいにして、そのあとに指を立てこすり、爪の間を清潔にする。順序は逆でもOK。さらに丁寧にやるなら、爪の周りを一つ一つこすっていこう。

⑦親指をもう一方での手で握り、こする(両手)
親指をもう一方での手で握り、こする。(両手)
撮影=横溝浩孝

親指も洗い残しが多いのだ。

⑧小指側の手の側面ををもう一方の手の平でこする(両方)
小指側の手側面でもう一方の手の平をこする(両方)
撮影=横溝浩孝

そこもやっぱり忘れられがちな部位。

■両手首も忘れずに。意外と汚いのです

⑨両手首もていねいにこする
両手首もていねいにこする
撮影=横溝浩孝

手首は袖が当たるので意外と汚れている。

⑩流水ですすぐ
流水ですすぐ
撮影=横溝浩孝

石鹸が残っていると、手荒れの原因になる。

⑪ペーパータオルなどでよく水気をとる
ペーパータオルなどでよく水気をとる
撮影=横溝浩孝

清潔で乾いていているものならOK。同じタオルを使いまわすのはよくない。

ふぅー。こうやって細かく教えてもらうと、手洗いって意外と時間がかかるものなのだなぁ……。

——大西さん、ありがとうございました!

【大西さん】「いえいえ。手洗いは、以上のステップを踏み、20~30秒かけて行いましょう。木本さんはしていませんでしたが、手を洗う際、時計や指輪をしていたら、可能な限り外しましょう。洗いにくいですし、手を傷つけてしまう原因にもなりますよ。あとしっかり石鹸を洗い落していて、それでも手荒れが気になるのであれば、ハンドクリームで保湿するといいですよ」

こうして、私は日本赤十字社をあとにした。家についたら、言われた通り手を洗った。

東京などでは、不要不急の外出を控えるよう呼び掛けており、厚生労働省は「3つの『密』を避けて外出しましょう」という注意喚起を公表している。

3つの密とは、①換気の悪い“密”閉空間、②多数が集まる“密”集場所、③間近で会話や発声をする“密”接場面。3つの密がそろう場所がクラスター発生のリスクが高いそうだ。これらをしっかり認識して、しっかり手洗いなどの予防をすれば自分の身は守れるのではないか。

少し、前向きになれた気がする。

(プレジデント編集部)

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