「営業マンなら絶対に知っておきたい」買わない人に共通する3つの特徴
プレジデントオンライン / 2020年12月31日 9時15分
※本稿は、宋世羅『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。
■「保留」になったお客さんはすぐに切るべき
営業マンであれば、様々な新規の見込み客と面談します。もちろん、買う人もいれば買わない人もいます。
センスのない営業マンは、この見極めがアホ。つまり、買わない見込み客相手に膨大な時間と労力を使っています。常に保留され、予定表が保留客で埋め尽くされる。当然成果は上がりません。
多くの営業マンが気づいていないのが、基本的に保留なんて存在しないということ。イエスかノーか。保留になるお客様は、答えは結局「ノー」。
お客様の目的は情報を取る事で、それに対してプロがお客様に満足する話をすることが営業マンの義務。
ではお客様の義務は? その営業マンの話や提案に対して、イエスかノーかを決めることです。契約しろというのではなく、答えを出すことが義務。
もし保留されれば、営業マンは秒速で切って、次の見込み客を見つけに行く。「決める」ことが義務と思っていない人に時間と労力は使うべきではありません。
■「聞くだけ聞こうかな」と言うお客さんに付き合う必要はない
話を戻すと、「買わない人」とは「決める気がない人」もしくは「決めることができない人」のことです。
「買わない人」の口癖や特徴が三つあります。
①「契約するか分からないけど、とりあえず話聞かせて」
これは経験上、買わない(決める気がない人)可能性がほとんど。「注文するか分からないけど、とりあえず味見させて」みたいなイメージ。初っ端から決めることを避ける気満々。あまり時間と労力は使わない方がいい。深追いはするな。
②本題から雑談にすぐに移行したがる人
これも結局、「決める」ことから逃げる人あるある。ちなみに経験上、こういう人ほど雑談を楽しそうに調子よく話す。
③「話、聞くだけ聞こうか」
これはもはや、営業マンが舐められている。営業マンのショボさが原因のほとんど。プロの情報はそんな安いもんじゃないし、そんな安いものと思われてはいけない。このパターンもお客様が決める気がそもそもない。「まあ、なんかいい情報聞ければいっかなー」くらいにしか考えていない。秒速で切れ。
実際、営業マンと対面して、買うのか買わないのかを決めるのは「胆力」が必要です。胆力とは、一言で言うなら度胸。きもったまです。営業マンは、お客様の胆力を見極めるべし。
胆力レベルが低いお客様に自分の時間と労力を大きく割いてはいけない。胆力レベルが低いお客様ほど、一見営業マンに優しく、愛想よく、楽しそうに雑談するんですけどね。
■どんなに高額の契約でも相手にしてはいけない人がいる
世の中には、お客様にしてはいけない人というのが存在します。
私も過去、とんでもないモンスターをお客様に持ってしまった経験があります。いくら契約高が大きくても、後々それ以上のダメージを食らうんですよね。
家に帰ってからもクレームの電話がきて、めっちゃ時間を取られるし、神経をすり減らす。そのトラウマでテンションがダダ下がったままずっと営業をしなければならないので、本当にいいことがありません。こういうモンスターをお客様にしちゃうと、仕事がきつくなるのを通り越して、人生が苦しくなってしまいます。
なので、たとえ1億円の契約だったとしても、絶対にお客様にしてはいけない。関わりすら持たないようにしてください。
このお客様にしてはいけない人を見分ける方法が、私の中で三つあります。
①「激しい言葉で非難する人」
たとえば「この間○○行ったら、その担当の○○って女がほんまクソボケで」とか、「あいつ殺したろうかな」みたいなことを言う人っているんですけど、私の経験上、そういう激しい言葉で人を非難するお客様と契約をすると、後から絶対に問題になります。
どんな高額な契約でも絶対に売ってはいけません。
②「仕返しをしたエピソードを武勇伝のように話す人」
これは、雑談などで不意に見られるんですけど、①とちょっと似ていて、「昔、変な営業マンからこういうことされてさ、だから金融庁に電話して潰してやったんよ」みたいに、人に仕返しをしたエピソードを武勇伝のように話す人がいるんですね。
これ、絶対にまた同じようなことをします。問題が起こる人なので売ってはダメです。
■モンスター顧客は時間も体力も奪っていく
③「予定を変えまくって振り回す人」
「この日、会社の会議が入ったのでキャンセルで」とか、当日になって「やっぱり夕方ちょっとアレなんで夜にしてもらっていいですか?」みたいに会う約束をグッチャグチャにしてしまう人。
これは予定もそうだけど、たとえば「これじゃなくてもっと別の資料送って」などとメールなどでもグチャグチャにかき回す人がいて、どちらも絶対にお客様にしちゃいけない人です。
そういう人を関わってしまうと時間もめちゃくちゃ割かれるし、常にその人の対応のために頭のリソースをたくさん取られてしまうので、神経もおかしくなってしまいます。
実は私の野村證券時代の一人目のお客様が、この①と③のハイブリットでした。70歳ぐらいの未亡人のおばあちゃんで、株好きの資産家だったんですけど、自分を中心に世界が回っていて、かつ人を激しい言葉で非難しまくるわけです。
もちろん、お金はあるので高額取引をやってくれて営業成績は上がるんですけど、「資料がないんだけど」「明日ちょっと無理になった」と振り回されて、自分の頭のリソースの7割がその人の対応で埋まってしまう。
人に対して激しい口ぶりで非難するので、もちろんそれは僕に対しても来るわけです。土日もお構いなしに電話で激しく罵られるので、心はどんより。それが半年、1年、2年と続いて、本当に時間の無駄だったなと思います。キングボンビーを引いちゃったようなものですね。
■損をしてでも縁を切ったほうがいい
今はそういう人を見分けられるようになったので、契約する前にフェードアウトするようにしていますが、契約をしてしまったらどうしようもないところもあります。
とはいえ、「契約したって言ったけど、お前、重要事項の説明してないやろ」「保険業界に吊し上げんぞ」と、要は陥れるがために変なところ突いてくる最悪のモンスターに出会ってしまった場合は、
「解約するならどうぞ。私に一生連絡してこないでください」
とスパッと切りましょう。
たとえそれで自分に100万円のペナルティが発生したとしても、モンスターとの縁を断ち切らなければ自分がやられてしまいます。
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ビジネス系ユーチューバー
1989年生。大阪府出身。早稲田大学人間科学部卒。新卒で野村證券入社。証券営業マンとして4年間勤務の後、独立し、現在はフルコミッション(完全歩合制)の保険営業マン。2020年2月よりYouTube「宋世羅の羅針盤ちゃんねる」にて保険、株、投資信託、貯金、営業などのノウハウを、現役のプロとして発信。チャンネル登録者数は12万人超(2020年11月時点)。
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(ビジネス系ユーチューバー 宋 世羅)
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