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「俺の飯は何とかするから」体調不良で寝込む妻にドヤ顔で言い放つ夫に対する"最善の態度"

プレジデントオンライン / 2022年3月1日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Hibrida13

仕事や家事、育児、人間関係などが原因で自律神経のバランスを崩す女性は多い。鍼灸師のやまざきあつこさんは「女性はホルモンの影響を受けているため、さまざまな痛みや不調に襲われやすいのですが、夫がそれを理解してくれず、さらに苦しむことも。全体的に察知能力が低く、臓器も筋力も女性とは違う男性の話は“吹き流す”といい」という――。

※本稿は、やまざきあつこ『女はいつも、どっかが痛い』(小学館/鳥居りんこ取材・文)の一部を再編集したものです。

■キャリア27年の女性鍼灸師だから語れる、女性の“自律神経”対策

あなた、さては相当、具合悪いですね?

何? 「ダルくてダルくて、疲れが抜けなくて、喉(のど)になんか詰まってるような気がするし、胃腸の調子も悪くて、だったら、やせてくれたらいいのに、いや、むしろ太っていってる?」と思うんですね?

でも「医者に行っても、なんでもないって言われちゃった」と?

それは結構!

え? 「もう生きるのもしんどくなってきた」って? あ~、分かりますよ。ウチはそういう悩める女性専門ってとこがありますからね。お任せあれ。

で、単刀直入にうかがいますが、あなた、男と暮らしてません?

「なんで分かるのか?」って、男と暮らしている女は優しければ、優しいほど、体の調子を崩すんですよ。あなたの具合の悪さの半分は「その優しさ」から来てると思いますよ。

夫さんに「(専業主婦で)家にいるのに、なんで具合が悪くなるの?」って言われたんですか? 全く、男ってこれだから……。

まあね、男ってヤツは「女が具合悪いと機嫌が悪くなる生き物」なんです。特に、お腹が減ってたりしたら、もうアウト。俺様の腹の具合<パートナーの体の具合なんですよ。

別にあなたの夫さんが特別、変なのではなく、男ってそういう性質(たち)なんです。みんな、そう。たいてい、そう。

■「いいよ、寝てろよ! 俺の飯はなんとかするから!」

よく聞きません? 妻が熱を出して寝込んでいたら、夫が「俺の飯は?」って真顔で聞いてくるって話。それとか、体調不良で寝ている妻にドヤ顔夫が「いいよ、寝てろよ! 俺の飯はなんとかするから!」って言うケース。

布団の中で「おい? アタシの飯は⁉」と怒髪天を衝いた女も数知れずでしょう。

「具合、悪いんだったら、早く病院に行ってこい!」って不機嫌そうに言われたんですね?

それで、なんでもないって診断だったから「なんでもないって言われたのに、まだ具合悪いの? いつ治るの?」と来ましたか? そんなん、こっちが一番知りたい! ってヤツですね。

やまざきあつこ『女はいつも、どっかが痛い』(小学館/鳥居りんこ取材・文)
やまざきあつこ『女はいつも、どっかが痛い』(小学館/鳥居りんこ取材・文)

「オマエはいいよな。具合悪かったら寝てりゃいいんだし、俺なんか、会社に行きたくなくても行かなきゃならないっていうのにな……」と言われたと?

いやね、こっちだって別に仮病を使ってまで寝込みたいって話じゃない。寝込んでしまうほど、具合が悪いってことをまず分かれ! って思いますけど、一番、分かって欲しい人に分かってもらえないのは、ひとりでいるより寂しいこと。辛さに拍車がかかるのは当然です。あなたは何も悪くない。

でもね、「男には女の辛さは分からない」ってことをまずはあなたが理解しましょう。

■男と女は平行線、臓器も筋力も男とは全然違う

だって、違う種類の生き物だから。

ご承知のように臓器も違う。筋力も違う。体力も違う。敵は太古の昔にマンモス相手に戦ってきた種族ですから、パワーって面で見れば男性優位です。事実、疲労からの回復も男性のほうが女性よりも早いです。女性には出産という役割があるので、自身の体を守ろうとする力が働いてしまいます。そのために気持ちはあっても「ギリギリまで体を追い込む」構造にはなっていないんです。

カップルのライオン
写真=iStock.com/rusm
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/rusm

聞いたことないですか? 女性ホルモンのひとつ、エストロゲン。血行や肌ツヤを整え、骨を丈夫にして女性の体を守ってくれているホルモンです。これが、あなた、知ってました? この体内生産量はティースプーン1杯分ほど。ええ、一生で茶匙1杯です。

少なっ⁉ なんですが、これが何を意味するかと言えば、少量故に、私たちは女性ホルモンの本当に僅(わず)かな変動だけで心も体も大きな影響を受けちゃうってことです。

更年期は女性のお守り、エストロゲンが減少していくことで、自律神経のバランスが崩れやすくなっていき、様々な「招かれざる客」である不快症状を我が身にご招待しちゃう時期。もう、こういう時期なんですから、寝込むことは仕方ない。文句を言うなら、創造主の神様に言ってよ! って話ですが、そうもいかない。

じゃあ、どうすれば? ですが、パートナーに「女のトリセツ」を丁寧にお示しする方法がひとつ。

何故なら、男性の多くは良くも悪くも純粋だから。言われた言葉はそのままストレートに受け取りがちですし、思うことがあるならば、それを言葉で伝えてもらわなければ分からないという傾向があるんですね。例えば、パートナーとの関係の中で、男性が女性に「怒ってる?」と聞いた場合。女性が「別に怒ってないよ!」と返したとしたら、男性は素直に「なんだ、怒ってないのか。だったら、機嫌直せばいいのに」と捉えやすいんです。

それ故、「女は具合が悪くなる生き物だから、こういう時は悪いけど、こうしてね」というリクエストをしておくってことですが、経験上、これが効くのは10人にひとりくらい。このあたりが「一から十まで言わんと分からんのかい⁉」と思う女性としては歯がゆいところ。

具合が悪い時は特に、男性の「お察し能力」に期待すると辛くなりやすいのです。

■「男脳では、こう考えるんだな。でも、私は女だから無理!」

私がおすすめする現実的な対策法としては「男の意見は吹き流し」ですね。吹き流しは気流の向きや流れを目で見るための旗。鯉のぼりの一番上で泳いでいる、あの五色のヒラヒラです。

あなた、具合が悪いんですから、パートナーの発言は「ああ、今、こっちから風が来てるなぁ」くらいに捉えておかないと身が持ちませんことよ。

「男脳では、こう考えるんだな。でも、私は女だから無理!」と思って、聞き流す。パートナーの意見が頓珍漢(とんちんかん)に聞こえてくるでしょうが、彼の発言は彼なりにあなたの快復を願ってのこと(多分)。吹き流しには古来より魔除けの意味もあります。“魔除け”はないより、あったほうがいいんです。

それでも、暴言に耐えられなくなったなら、私のような女性鍼灸師の元に行って、愚痴を吹き流しましょう。

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やまざきあつこ 鍼灸師
1994年用賀にて鍼灸院開院。1997年フェデレーションカップ(対アメリカ)日本女子代表オフィシャルトレーナーとして同行、2000年プロテニスプレーヤー杉山愛選手オーストラリアオープン/アメリカ遠征に同行。2001年~辻堂にて鍼灸院開院。

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鳥居 りんこ(とりい・りんこ)
作家
執筆、講演活動を軸に悩める女性たちを応援している。「偏差値30からの中学受験シリーズ」(学研)の著者。近著に『親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと』(ダイヤモンド社)、近刊に『神社で出逢う私だけの守り神』(企画・構成 祥伝社)、『1日誰とも話さなくても大丈夫 精神科医がやっている猫みたいに楽に生きる5つのステップ』『たった10秒で心をほどく 逃げヨガ』(取材・文 いずれも双葉社)など。

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(鍼灸師 やまざきあつこ、作家 鳥居 りんこ)

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